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前回は、エンタープライズ領域においてRubyをとりまく環境について解説した。今回は、松江市向け医療・介護の高額合算システムの構築を通して感じた、エンタープライズ領域におけるruby利用のメリットについて解説する。


はじめに

 オープンソースは、個人的な利用だけでなく、いろいろな場面でソフトウェアビジネスの中に入り込んで来ている。政府のe-JAPAN政策の下では、Linuxが推奨された。学生の時にPerlやPHPなどを使っている人が企業に入り、小規模なシステム開発でもそれらを使い始めた。低コストかつ手軽さからソフトウエア業界全体がオープンソースを利用するようになってきた。

 メーカーがビジネスとして提供しているソフトウエアやパッケージ製品も、オープンソースを活用する傾向が見られ始めるようになった。サンマイクロシステムズ社やIBM社を筆頭に、次の時代を意識した経営戦略として、オープンソースに積極的に取り組んでいる海外メーカーが増えている。国内メーカーに伝播する日も近いであろう。大規模なシステム開発をオープンソースで行なう日も確実に近づいていると予感する。

 さて、Rubyが一時的なインターネットサイト構築のブームではなく、システム開発言語として確実に定着するためにはエンタープライズ(基幹業務)システムの開発言語として認知されることが必要である。そのための要件としては、以下のものが考えられるであろう。

  • 品質

     特にプログラムの動作に絶対的な安心感があること。処理の結果が保証されること。

  • 生産性

     生産性が高いこと。生産性は開発期間の短縮とコストダウン、つまり価格競争力の高さにつながる。

  • サポート

     長期間の運用を考慮し、長期のサポートが可能であること。技術者が確保できること。

 ほかにもいろいろな観点があるが、少なくとも、開発言語としては最低限の必要条件である。


プロフィール
吉岡 宏ヨシオカ ヒロシ

(株)マツケイ 代表取締役社長
 1953年1月生まれ。1976年(昭和51年)からソフトウエア業界に身を置く。その間、メインフレームのOS・ミドルウエアの開発から始まり、フィールドでのSIやパッケージ開発・適用を第一線で指揮して来た。

 現在、島根県情報産業協会:副会長、NPO法人ITCしまね:理事長、(株)テクノプロジェクト:代表取締役専務を兼務。




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