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日本で88.7%、世界平均で92.7%のインターネットユーザーがバックアップを行っている――アクロニス調査

51.3%(世界平均:65.1%)の人がデータを消失、バックアップ実施は最大の伸び

 調査結果により、51.3%(世界平均:65.1%)の人が本人または家族の誰かが誤削除やソフトウェア障害のせいでデータを消失したと回答し、昨年の21.3%と比較して、30%(グローバルは29.4%)も増加していることがわかった。

 しかし、アクロニスが実施する世界バックアップデー調査の開始から5年目にしてようやく、ほとんどのインターネットユーザー(日本:88.7%、世界平均:92.7%)が自分自身のコンピューターをバックアップしているという事実が判明した。これは昨年に比べ12.3%以上(世界平均:24.1%)の増加で、前年比としては最大の伸びを記録した。

 アクロニスのパートナー営業本部本部長の津村英樹氏は次のように述べている。

 「一見したところ、これら2つの結果はまったく相容れないように見えるかもしれません。ほとんどの人がバックアップをしているのに、どうしてデータが消失するのだろうかと。しかし、調査でこのような数字が出るのにはちゃんと裏があるのです。皆さんが以前にも増して、多くのデバイスを使用し、複数の場所からデータにアクセスしています。そのせいでデータが失われる機会も増えているのです。ノートパソコンはバックアップしているかもしれませんが、もしタクシーに置き忘れたスマートフォンをバックアップしていなければ、データを失うことになってしまうのです」。

 アクロニスの「世界バックアップデー調査2019」では、アメリカ、イギリス、ドイツ、スペイン、フランス、日本、シンガポール、ブルガリア、スイスの一般的なインターネットユーザーを対象に意識調査を行った。また同時に今回初めてビジネスユーザーにも調査を行った。

 それは、データ漏えい、オンライン攻撃および情報技術上の過失の結果、職を失うCEO、CIO、その他の管理職の数が増える中で、アクロニスに対して自分たちのデータに関する懸念や実施方法を研究に取り入れて欲しいという声があったためだという。

 ビジネスユーザーを対象に加えたことによって、個人ユーザーとビジネスユーザーとの間には、デジタル資産を守る方法と理由に違いがあることがわかった。

データを守ろうとしない個人ユーザーはたった11%

 個人ユーザーが使用するデバイスの数は増え続けている。39.0%(世界平均:68.9%)に上る世帯がコンピューター、スマートフォン、タブレットなど、3台以上のデバイスを所有していると報告している。

 データ使用量の増加、震災や自然災害で家を失う人々、話題のランサムウェア攻撃、データ漏えいが頻繁に起こる中、報告されたバックアップ数の増加からは、個人ユーザーが少なくともデータを守ろうとしているのがわかる。

 今年は個人ユーザーの11.3%だけ(世界平均:7.3%)が一度もバックアップしたことがないと回答したが、昨年の回答では4分の1近くのユーザー(23.6%)が、個人データをバックアップしていなかった。

 また、データをより大切にするようにもなっており、ユーザーの67.1%(世界平均:69.9%)が、消失したファイルや写真、ビデオなどの復旧のために5,000円以上払ってもいいと答えている。昨年は、それだけ払うと答えたユーザーはたった21.5%(世界平均:15%)だった。

 データのバックアップツールとしては、59.2%(世界平均:62.7%)の個人ユーザーがデータをローカルの外付けハードディスクドライブ(日本:43.7%、世界平均:48.1%)やハードディスクドライブパーティション(日本:15.5%、世界平均:14.6%)にバックアップして身近に置き、40.8%(世界平均:37.4%)のユーザーがクラウドや、クラウドとローカルバックアップを組み合わせたハイブリッドアプローチを使用している。

 クラウドの利用が進まないことにも、意識のズレが現れている。圧倒的多数の個人ユーザーが、バックアップを取る最大の利益はデータへのアクセスにあると言い、大多数の個人ユーザーが「どこにいても、バックアップデータに素早く簡単にアクセス」したいと答えているが、どこからでもファイルを取りだせるクラウドにバックアップをしているのは、彼らの4割ほどだ。

 個人ユーザーが消失を最も恐れるデータの種類は連絡先情報やパスワード、その他の個人情報(日本:62.5%、世界平均:45.8%)、そして写真やビデオ、音楽やゲームなどのメディアファイル(日本:21.3%、世界平均:38.1%)になる。

 データを脅かすオンライン攻撃の認知について質問したところ、ランサムウェアについて知っていると答えた人は51.6%(世界平均:54%)、クリプトマイニングマルウェアは30%(世界平均:47%)、マルウェア拡散に使用されるソーシャルエンジニアリング攻撃は43.7%(世界平均:48%)など、データを脅かすオンライン攻撃について認識している個人ユーザーは半分に満たないという結果が出た。こうした危険に関する認知や教育はなかなか進んでいない。

積極的にクラウドでデータを保護する企業

 企業では、1時間のダウンタイムが30万ドルの損失につながると見られるため、法人ユーザーは企業データの価値をしっかりと理解している。そして重大インシデントの多発を前提に、CEOや経営幹部レベルの管理職には、より大きなデータ保護とセキュリティ強化の責任が課され、幹部はより積極的に関心を持つようになっている。

 このような背景から、アクロニスの世界バックアップデー調査に回答したビジネスユーザーは、データの安全性とセキュリティを担保することが彼らにとって重要な利益であると考え、最もあるいは次に優先度の高い事柄と位置づけ、既にファイルやアプリ、システムを守る準備をしている。

 今回の調査で初めて企業が対象に加えられ、あらゆる規模の企業から回答が寄せられた。内訳としては、従業員数100名以下の小規模企業が31.7%(世界平均:32.7%)、101名から999名までの中規模企業が36.6%(世界平均:41.0%)、そして従業員数が1,000名を超える大企業が31.7%(世界平均:26.3%)だった。

 企業の規模に関わらず、大多数がデータ保護を最優先事項とし、会社のデータを毎月(日本:38.8%、世界平均:35.1%)、毎週(日本:17.5%、世界平均:24.8%)、毎日(日本:13.8%、世界平均:25.9%)バックアップし、その結果、62.5%(世界平均:68.7%)が昨年はダウンタイムにつながるようなデータ消失を経験していないと回答した。

 これらの企業はまた、データに対する最新のリスクについてもしっかりと認識しており、ランサムウェア攻撃(日本:48.8%、世界平均:60.6%)やクリプトジャッキング(日本:64.5%、世界平均:60.1%)、ソーシャルエンジニアリング攻撃 (日本:67.5%、世界平均:61.0%)に対して「懸念している」または「非常に懸念している」と回答している。

 実際には、あらゆる規模の企業がクラウドバックアップに依存しており、33.8%(世界平均:48.3%)がクラウドのみを使用している。ローカルとクラウドバックアップを組み合わせて使用している企業はたった7.0%(世界平均:26.8%)だった。

 データ保護の安全性とセキュリティに対する懸念を考えたとき、クラウドを頼りにするのは当然といえる。なぜなら、安全性(「いつでも復旧できる信頼できるバックアップ」)を考えたとき、オフサイトのクラウドバックアップならば、仮に火事や洪水、自然災害によりオフィスが破壊されても、データは無事生き残ることができるからだ。セキュリティ(「オンラインの脅威やサイバー犯罪者からのデータ保護」)面では、クラウドがマルウェア攻撃にとって横断が困難な緩衝地帯となる。

新たなマルウェアに対する防御

 最新のデータへの脅威が息を飲むばかりのスピードで進化を続ける中、個人ユーザーもビジネスユーザーも、柔軟なローカル、ハイブリッド、クラウドベースのバックアップ、および積極的なマルウェア対策ソリューションなど、フルレンジの保護を行うセキュアなデータ保護ソリューションを探す必要がある。

 そんな中でアクロニスのバックアップソリューションである法人向けのAcronis Backupおよび個人向けのAcronis True Image だけが、リアルタイムにランサムウェアを検知して停止させ、感染ファイルを自動的に復元する人工知能ベースの積極的なランサムウェア対策を搭載している。この技術は非常に効果的で、昨年は40万件に上るランサムウェア攻撃を阻止した。

 この総合防御の最新バージョンであるAcronis Active Protectionは、最近その機能が強化され、クリプトマイニングマルウェアの検知・遮断も行えるようになった。2018年秋に新たに加わったこの機能によって、更新版は発売後最初のひと月で数万件のクリプトマイニング攻撃を阻止した。

世界バックアップデーに向けての戦略リマインダー

 懸念の対象が個人ファイルであれ事業継続の確保であれ、アクロニスは企業のデータ保護に役立つ4つのシンプルなアドバイスを提供している。

 ・常に重要なデータのバックアップを取る

 ローカルと(迅速で頻繁なリカバリにすぐ使えるように)とクラウド(オフィスが火事や洪水、自然災害に遭っても無傷でいられるように)の両方にコピーを取っておく。

 ・オペレーティングシステムとソフトウェアを最新に保つ

 古いOSやアプリへの依存は、サイバー犯罪者によるシステムへのアクセスを阻止してくれるバグ修正やセキュリティパッチが適用されていないことを意味する。

 ・怪しいメール、リンク、添付ファイルに注意する

 ほとんどのウイルスおよびランサムウェア感染は、ソーシャルエンジニアリングのテクニックを利用したもので、無防備な個人を騙してウイルスに感染したメールの添付ファイルを開かせたり、マルウェアが仕込まれたウェブサイトへのリンクをクリックさせたりする。

 ウイルス対策ソフトウェアをインストールして自動更新を有効にし、システムが最新のウイルスから守られるようにする。Windowsのユーザーは、Windows Defenderが有効になっており、最新に保たれていることを確認する。

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