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SoE/SoI向けサーバーに成長余力、2023年までCAGR1.0%で推移――IDCが国内サーバーシステムタイプ別予測

2019年の国内サーバー市場は前年比2.1%増の5,536億円と予測

 2019年の国内サーバー市場の支出額は、前年比2.1%増の5,536億円と予測している。システムタイプ別の支出額を見ると、SoRが前年比1.4%減の2,061億円、SoE/SoIが同1.2%減の608億円、Otherが同5.6%増の2,867億万円。

 また、2023年の同市場は5,301億円を見込んでおり、2018年~2023年の5年間における年間平均成長率(CAGR:Compound Average Growth Rate)はマイナス0.4%と予測している。

 システムタイプ別では、SoRが1,876億円でCAGRはマイナス2.1%、SoE/SoIが648億円で同1.0%、Otherが2,778億円で同0.5%。SoR向け出荷が低迷する一方で、SoE/SoIおよびOtherシステムタイプ向け出荷は堅調に推移すると予測される。

参考資料:国内サーバー市場 システムタイプ別 支出額予測、2018年~2023年(作成:IDC Japan)

 SoRは、主にビジネストランザクションの記録に関わるシステム。国内では生産年齢人口の減少が続いており、人や企業の活動によって発生するビジネストランザクションが今後大きく増加するとは考えにくい状況にある。

 SoEは顧客エンゲージメントを強化するためのシステム、SoIはデータの分析を通して洞察(インサイト)を得るためのシステムになる。SoE/SoIは、国内における生産年齢人口減少の影響をSoRほどは受けない見込みだ。さまざまなデータを総合的に分析し、新たな洞察を得ようとすることで新たな需要が生じるからだ。

 Otherは、他のシステムタイプと同様に生産年齢人口の減少といった負の影響を受けるが、政府系研究機関や大学向けの科学技術計算用途での出荷や、IoT(Internet of Things)の普及に伴うプラス要因によって底堅く推移するとみている。

システムタイプに関わらず、Non CloudからPublic CloudやPrivate Cloudへのシフトが進行

 システムタイプ別に国内サーバー市場を見ると、成長余力があるのはSoE/SoI向けサーバー市場になる。また、配備モデル別に同市場を見ると、システムタイプに関わらず、Traditional(Non Cloud)からPublic CloudやPrivate Cloudへのシフトが進行している。

 SoE/SoI向けでは、ハードウェアからミドルウェア、アプリケーション、さらにはクラウドサービスなどを総合的に提供することが訴求ポイントになる顧客層と、エコシステムを通してサーバーを提供する方が適している顧客層とに分かれるとIDCでは分析している。

 総合ITベンダーを標榜してきたベンダーが、成熟した国内市場で両方の顧客層をターゲットとする場合、自社の提供する製品/サービスと、エコシステムの他の参加者が提供するソリューションが競合するといった、相容れない部分がある。

 「この点に以前よりも踏み込んだ戦略と実効性のある戦略遂行上の仕組み作りがサーバーベンダーには求められている」とIDC Japan エンタープライズインフラストラクチャのグループマネージャーである福冨里志氏は述べている。

 今回の発表は、IDCが発行した「国内サーバー市場 システムタイプ別予測、2019年~2023年」にその詳細が報告されている。なお、調査レポートは2018年第4四半期版の「IDC Quarterly Cloud IT Infrastructure Tracker」および2018年下半期版の「IDC Semiannual Server Tracker: Workloads」に基づいている。

 ■システムタイプについて

  • SoR(Systems of Record):法人や個人事業主の事業活動(商取引)や公的機関における公的サービス提供活動の記録や処理を行うシステム。
  • SoE(Systems of Engagement):エンゲージメントには、外部エンゲージメントと内部エンゲージメントがある。外部エンゲージメントは主に顧客および取引先との関係性である。内部エンゲージメントは社員や従業員との関係性である。ここでは顧客エンゲージメントに関わるシステムのみをSoEとして扱う。
  • SoI(Systems of Insight):収集したさまざまなデータの分析を通して、洞察(インサイト)を得るためのシステム。
  • システム基盤プラットフォーム(SIP:System Infrastructure Platform):システムを安全かつ安定的に連携して運用するためのシステムや、コミュニケーションや共通ファンクションを提供するためのシステムである。なお、科学技術計算やアプリケーション開発などの用途も本システムタイプに含める。
  • 機器/装置制御システム(A/DCS:Apparatus/Device Control Systems):医療機器、キオスク端末、ビルファシリティ管理、自動倉庫システム、ファクトリーオートメーションにおける産業用ロボットや工作機械などの制御を主目的とするシステム。

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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