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組織・人事の課題をAIが発見、EY Japanのコンサル支援AI「JEFTY」

 近年AIは様々なビジネスの領域に活用されているが、コンサルティングの分野でも導入が進んでいる。EY Japanは組織人事コンサルティング部門が独自に開発したAI、「JEFTY(Jargon Explorer For TYping)を導入し、コンサルタントの活動を支援している。このAIの開発を主導した同社の吉田尚秀氏、開発を担当した加藤雄平氏に話を聞いた。

組織人事コンサルティングをAIで支援

── 開発の背景についてお話しください

吉田:コンサルティング領域全般で言えば、これまでもAIは監査業務の効率化や採用での人材のマッチングに適用されてきました。EYでもそうした活用はおこなってきましたが、今回は、People Advisory Service(PAS)という組織人事制度のコンサルティング分野を支援することが目的でした。

 おもに採用・評価面談を中心とした人事諸制度の運用実態分析に適用するサービスで、クライアント企業様のデータを活用して分析するというもので、ユーザーはわれわれコンサルタント自身です。既存の採用マッチングのためのAIなどは既にありましたが、われわれの組織人事のコンサルティング業務は、採用だけではなく、今いる人材をどう評価し、活用するかが問われます。企業の評価の傾向を見ることが課題の発見につながるからです。

── 金融や製造の分野などの数値化データに比べると、組織人事の世界のデータというのはAI化が難しそうに感じます。

吉田:定性的な言語が分析の対象となることが特徴です。JEFTY とは、「Jargon Explorer For TYping」の略ですが、自然言語処理技術を応用し、人事評価に用いられる定性的なコメントなどの文章から「ジャーゴン(特殊表現や重要表現)」を抽出して、その企業の人事制度と適合関係を見て分析するというものです。「評価視点」「難度」など目的に沿う表現を自動抽出し、分析を行います。

 

── 企業内の評価者のコメントを分析するということですね。

吉田:そうです。人事評価の定性的なコメントは、社員数に比例して膨大になります。それらを適正に分類し、その企業の制度や評価体系に照らし合わせるだけでも、その企業の人事評価の現状が正確に浮かび上がります。さらに、その企業の組織人事の課題も見えてくるといえます。

加藤:たとえば、数千件単位のコメントであれば、マシンパワーにもよりますが、わずか数分でその企業の評価のコメントの全体の分析ができます。これまでは、数千人の従業員を抱える大企業の場合、目視調査では1件5分でも数百時間もの膨大な時間が実態把握に必要でした。この時間が短縮されることは、われわれのコンサルティングの質を大きく引き上げることにつながります。

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社<br />ピープル・アドバイザリー・サービス シニアマネージャー 吉田尚秀氏(右)<br />ピープル・アドバイザリー・サービス シニアコンサルタント 加藤雄平氏(左)

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社
ピープル・アドバイザリー・サービス シニアマネージャー 吉田尚秀氏(右)
ピープル・アドバイザリー・サービス シニアコンサルタント 加藤雄平氏(左)

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人材要件とマッチングさせ傾向を明らかに

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京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

翔泳社 メディア事業部。同志社大学卒業後、人材採用PR会社に就職後1994年から翔泳社に参加。以後、翔泳社の各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在は、嘱託社員の立場でEnterpriseZineをメインに取材・編集・書籍などのコンテンツ制作に携わる。 趣味:アコギ、映画鑑賞。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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