SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

保守工数削減の現実解「脱・属人化」のススメ

システム変更を安全かつスピーディに進めるための極意とは?~CRUD表で今すぐできるコスト削減

第4回

時間をかけずに、保守開発の「属人化」を改善するには、保守開発に効果が高い情報からドキュメント化することが大事です。今回は、保守開発に役立つドキュメント「CRUD表」について解説します。

闇雲なドキュメント化は避けるべし

 保守開発業務の「属人化」は、プロジェクトのコスト増加や品質低下など多くの問題を招きます。「脱・属人化」を実現するためには、保守担当者がもつ暗黙知の整理や、プログラムの解析などを通してシステムの要求や設計などの情報をドキュメント化(形式知化)し、他のメンバーと情報共有する必要があります。

 だからといって、システムのすべての情報をドキュメント化するのはコストや効率を考えても現実的ではありません。よって、保守開発に効果が高い情報だけを優先してドキュメント化することがポイントです。

 コストメリットが高いものとしては「CRUD表」「ジョブフロー」 や、保守引継ぎのキャッチアップ資料として前回紹介した成果物群があります。今回は、「CRUD表」の効用と作成方法について解説します。なお、「ジョブフロー」については、弊社(オージス総研)が運営するオンラインマガジン「オブジェクトの広場」にて解説する予定です。

影響調査のコスト、品質に貢献するCRUD表

 様々なドキュメントの中でも、特にCRUD表が保守開発に有用なのはなぜでしょうか。端的に言えば、保守開発プロセスの中で最もコストがかかり、ミスが致命的な品質低下に直結する「影響調査」を進める上で、CRUD表は非常に役立つためです。

 CRUD表とは、機能とテーブルの関係を表形式で表現したドキュメントです。一般的には、システムの各機能がテーブルに対してどのようにアクセスしているかをまとめます。生成(Create)、参照(Read)、更新(Update)、削除(Delete)の頭文字をとってCRUD表と読んでいます。(図1)。

図1:CRUD表
図1:CRUD表

 ただし、影響調査ではここまで詳細なCRUD表は要りません。機能とテーブルのI/Oの関係を表現したり(図2)、単に両者の関係の有無だけを表現しているものでも十分です(図3)。

図2:機能とテーブルのI/O関係を表現
図2:機能とテーブルのI/O関係を表現
図3:機能とテーブルの関係有無を表現
図3:機能とテーブルの関係有無を表現

次のページ
CRUD表の使い方

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
保守工数削減の現実解「脱・属人化」のススメ連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山内 亨和(ヤマウチ ミチタカ)

 システム開発やアーキテクチャ設計などの業務を経験した後に、天職となるプロセスエンジニアリングに出会う。開発プロセスやプロジェクトマネジメントプロセスを専門とし、現在はユーザ企業のPMOにてプロジェクトへの指導と監査、継続的なプロセス改善を実施している。株式会社オージス総研が発刊しているオンラインマ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/2030 2009/12/09 07:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング