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モンティさんにMariaDBについて聞いてみた


 MySQL創始者であり、今はMariaDBの開発に取り組んでいるモンティさんが来日した。小幡さんと斯波さんは、モンティさんにMariaDBはなぜ生まれたのか、何を目指しているのか、オープンソースでどのようにビジネスにつなげるのか、まだ開発を続けている日常などあれこれ質問した。

MariaDBはどのように収入を得るか?

小幡さん、モンティさん、斯波さんによる緊急ミーティング開催!
小幡さん、モンティさん、斯波さんによる緊急ミーティング開催!

小幡:まずは昨晩のように(注:前日「Monty Says」というトークセッションがあった)MariaDBの紹介をお願いします。

Michael “Monty” Widenius(以下、モンティ):まずは来日した理由から。MySQLの時、日本はアジア諸国で最初に株式会社を立ち上げ、顧客やコミュニティにアプローチできた国でした。MariaDBでも同じで、私たちはコミュニティやオープンソース、誰もが満足できるビジネスのやりかたにコミットしていることを日本で示していきます。MySQLと同じテーマと同じより良い製品を新しい名前で再び紹介しているのです。

小幡:MariaDBの日本法人を立ち上げるのですか?

モンティ:来週の世界会議でアジアの計画を決める予定です。私の目標は日本、加えておそらく中国とシンガポールにも拠点を作ることです。

小幡:目標はパートナーの数を増やすことですか?それとも会社を大きくすること?

モンティ:パートナーを持つことです。私たちは小さな会社なので、やれることは限られます。困難に直面したパートナーがエキスパートに相談できるようにしていきたいです。

斯波:困難とは、例えばどんなことですか?

モンティ:いまOracleからMariaDB 10.3への移行が増えています。PL/SQLの拡張機能が有力な理由です。ここで私たちの専門知識が必要になります。PL/SQLの拡張機能が有力な理由です。ここで私たちの専門知識が必要になります。直接対応できるパートナーも必要ですが、私たちはパートナーのイネーブラでもあります。

小幡:オラクル製品から移行してくる顧客がいると見越して、オラクル製品を理解しているパートナーがほしいということですか?

モンティ:はい、10.3ではOracleからの移行が私たちの最大のマーケットだと考えています。MariaDBはロイヤリティフリーです。多くの顧客を獲得できるでしょう。

小幡:しかしオラクルは日本各地に拠点を持ち、MySQLを所有しています。

モンティ:MySQLの全ての機能を使うにはEnterprise版を買う必要があります。MariaDBは全ての機能が無料です。

小幡:それでどうやってお金を得ていけるのかが疑問です。

モンティ:私たちのやりかたは、まず素晴らしいサポートを提供します。そのためにはパートナーが必要です。多くの場合はカスタマイズされているため、セキュリティに関して……

小幡:ちょっと待って。シンプルな確認ですが、(収入を得る方法として)サポートのサブスクリプションビジネスをするということですよね?

モンティ:はい、同時にサポート以上のこともします。例えばMariaDBの脆弱性が発見されたら、まず先に顧客に速報を送り、更新するように伝えます。

収入源としては、ほかにもビジネスソースライセンスがあります。このライセンス収入から開発やビジネス創出につなげられます。現在だとMaxScaleをビジネスソースライセンスで提供しています。時間が経過した古いバージョンは自動的にオープンソースとなります。

ビジネスソースだとベンダーロックインがないのがメリットです。私たちはオープンソースの発想に寄り添う努力をしつつ、(MariaDBの開発に必要な)500~1000万ユーロを得るようなビジネスを確保する努力もしています。

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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