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メンバーを「うつ」にしない! 管理職・プロマネのためのメンタルヘルス基礎講座

あなたの部下や同僚は大丈夫?~今すぐ出来る「うつ」チェックマニュアル

第3回

メンタルヘルスに関わる問題の中でも特に多いのが「うつ病」です。今回は、うつ病のメカニズムを簡単に確認したのち、早期予防のためのチェックポイントを紹介します。皆さんもぜひ実践してみてください。

「憂うつ」と「うつ」ってどう違うの?

 「ストレス」という言葉と同様「うつ」という言葉も、日常に聞かれる言葉の1つとなっています。「うつ」というのは、気分が落ち込んだ状態を言います。

 嫌なことや悲しいことがあったり、疲れていたり、物事が思いどおりに運ばなかったりすると、暗い気持ちになりますし、家族の死などのショックな出来事があれば深い悲しみと強い落ち込みを感じるのは当然でしょう。

 しかし、時間が経過したり、楽しいことがあると、気分が元に戻ります。これは誰にも起こる否定的な状況に対する普通の「心の反応」です。これを「憂うつ(抑うつ状態)」と言います。

「憂うつ」と「うつ」の違いは、落ち込みの強さと継続期間
「憂うつ」と「うつ」の違いは、落ち込みの強さと継続期間

 「うつ病」の第一の症状は名前のとおり、この「憂うつ」です。しかし、誰でもが感じる「憂うつ」とは比べものにならないくらい「強く」、しかもそれが「長く」続きますから、患者さんはとても「苦しく」、仕事や日常生活に支障をきたす状態になります。

 うつ病で半年の治療を受けたNさんは、1番辛かった時期を振り返りこんな話をしてくれました。

 

 最初は疲れているのに眠れない日が続きました。
 朝が起きられず、今まで普通にやれていたことにも戸惑うようになりました。

 

 人のちょっとした言葉や表情が気になり、それが頭から離れず、

 しんどくて動くことさえできなくなるのです。
 ひどいときは1日何も食べずベッドの中で寝ていました。
 今思うと本当にささいなことで、ひどく落ち込んでいたような気がします。
 

 こんな自分は生きていても仕方ない、周りに迷惑かけるだけだと、

 何度も死にたくなりました。
 この苦しさは経験した人でないと絶対わからないと思います。

 

 「うつ病」は普段起こりえる反応の「憂うつ」とは違い、脳内の神経伝達物質の機能が変化するために起こる病気なのです。そのため、判断力や行動力が低下し、自分自身を価値のない人間と感じ、自殺願望に囚われてしまいます。

 最悪の場合には、自ら命を絶ってしまうこともあるのです。「うつ病」は前回お話ししたように過剰なストレスなどが影響して、誰でもがかかりうる病気であると同時に、死の危険を伴う深刻な病気であるとも言えます。

次のページ
うつ病のメカニズム

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この記事の著者

株式会社ピースマインド 臨床心理士 梶原 成子(カジワラ シゲコ)

大学院修了後、情緒障害児治療施設・不登校支援施設、スクールカウンセラー、医療機関における多様な心理臨床業務に携わり、悩みを抱えた個人・家族へのカウンセリングを始め、その周囲の関係者への心理支援、コンサルテーションを行う。現在もそれらを続ける傍ら、ピースマインドカウンセラーとしても勤務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/1335 2009/04/21 09:00

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