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IT産業を革新するサービスサイエンス入門

ユーザーの事前期待がサービスの在り方を決定する~サービスの定義

第5回

 サービスとは何か? その定義はサービスサイエンスにおける大きな課題だ。そもそも、発揮された機能がサービスであるかどうかは、ユーザーの事前期待に適合するかどうかという面が大きい。今回はサービスの定義について考える。

サービスを定義する

 これまでに多くの人々がサービスを定義してきた。しかし、これまで誰もがなるほどと思える定義はないといえるだろう。経済学では「財貨とサービス」を単純に区分けして議論されてきた。しかし、サービスの形態が多様化し、この単純な定義では納得できる議論ができなくなっている。

 このような背景のもと、納得できる「サービスの定義」がサービスサイエンスの大きな課題の一つになっている。2007年1月に行われた情報処理学会の「ソフトウェアジャパン2007」でサービスサイエンスをテーマにした講演とパネルディスカッションが行われた。筆者は講演とパネルディスカッションに参加させてもらった。このパネルディスカッションで東京大学名誉教授の吉田民人先生がサービスの定義に言及された。

「サービスの本質は機能であるが、すべての機能ではなくユーザーの期待に応えるものでなければならない」

 この発言を筆者なりにまとめたのが図1のサービスの定義である。この定義はこれから多くの方と議論を深めていきたい。

図1 サービスの定義
図1 サービスの定義

 このサービスの定義ではヒューマンサービスと製品や設備やシステムなどが提供するサービスを一つの土俵で議論できる。したがって、現実世界の複雑なサービスを対象に価値ある議論が展開できそうである。例えば、コールセンターではエージェントやスーパーバイザーだけでなく、デジタル交換機やコール管理システムなどが提供するサービスをトータルで議論できる。

次のページ
事前期待の構成要素を明らかにする

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この記事の著者

諏訪 良武(スワ ヨシタケ)

1971年 オムロン入社。85年通産省の∑プロジェクトに参加。 95年情報化推進センター長。97年オムロンフィールドエンジニアリングの常務取締役として、企業変革を実践。 04年OA協会か...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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