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IBM が考えるクラウドの適用領域とアプローチ

日本アイ・ビー・エム株式会社

多くの企業においてクラウド・コンピューティングは、勉強モードから本格利用モードに移行しつつある。その一方で、「どの分野にクラウドを適用すべきか」、「プライベート・クラウドとパブリック・クラウドのどちらを選択すべきか」、「クラウドの投資対効果(ROI)をどう算定するか」などの課題に悩む企業も少なくない。IBMでは、クラウド・コンピューティング開始のロードマップや最適なクラウドを選択するための視点を提唱し、そしてROI判断ツール、コンサルティングなどを提供することで、顧客のクラウド導入をサポートしている。

クラウド・コンピューティング開始における5つのステップ

 IBMでは、クラウド・コンピューティングの開始にあたって、以下の5つのステップで進めることを推奨している(図1)。第1のステップは、「IT 変革のロードマップ策定」だ。IT戦略の中におけるクラウドの位置づけを決め、クラウド環境を前提としたITの提供環境の変革に向けたロードマップを作成する。ここでは、企業システムのロードマップにおける将来的なギャップを認識し、クラウド・コンピューティングによって提供されるメリットを踏まえた自社システムのロードマップを策定する。

図1:クラウド開始にあたっての5 つのステップ

 第2 のステップは、「クラウド・コンピューティング環境のアーキテクチャー構築」だ。企業におけるクラウド・コンピューティング環境を支える共通のプラットフォームのアーキテクチャーを定義する。エンタープライズのクラウド・コンピューティング環境では、提供するサービスの種類に応じたエンドユーザーとのインタラクション、システム運用と管理、課金などのビジネス管理共通のシステムで提供するアーキテクチャーが必要になる。

 第3のステップは、「クラウド環境で実施されるIT処理(ワークロード)の見積もり」になる。クラウドに向いている適用分野はどれか判断し、プライベートとパブリックのどちらを採用するかを決める。そして、エンタープライズのクラウド・コンピューティング環境で活用されるIT資源やITサービスの種類を明確化し、そのキャパシティーやパフォーマンス、セキュリティなどの非機能要件を策定する。提供される資源のレベルによって、需要見込みやロールアウトの戦略などが見積もり対象となる。

 そして第4のステップは、「ハイブリッド・クラウドの設計」だ。市場で提供されるパブリックサービスのコストと要件(機能と非機能)を調査し、ワークロードに応じたサービス要件に合ったサービスを選定する。パブリックサービスでは提供できない要件に対して、社内で提供するプライベートサービスを連携したハイブリッドなクラウド・コンピューティングのモデルを策定する。

 最後の第5のステップが「システムの実装」になる。パブリック、プライベートのサービスを組み合わせたシステムを構築する。パブリックサービスのイネーブルメントには、プロフェッショナルのサービスが必要になる。また、プライベート・クラウドの実装においては、製品やサービスを組み合わせた効率的で安全なシステム実装が提供される。

次のページ
クラウドを適用すべき分野とは

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この記事の著者

三崎 文敬(ミサキ フミタカ)

日本アイ・ビー・エム株式会社 スマーター・シティー事業 部長 事業企画担当
日本アイ・ビー・エム大和研究所に入社後、製品開発担当や製品企画担当などを経て、IBM Corporationの技術戦略部門であるCorporate Technologyに出向。2001年以降はLinux、Grid、Virtua...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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