SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine Press

Auth0を買収したOkta そのシナジーはどこに現れるのか

日本市場における展開も本格化


 Identity as a Service(IDaaS)をはじめとする、アイデンティティやアクセス管理などのサービスを提供する企業が業績を伸ばしている。もちろん、以前から注目を集めていた領域であったが、コロナ禍を契機に日本市場における存在感は増しているといっても過言ではないだろう。その中でも市場をリードをしている企業の1つであるOktaは、3月30日に事業戦略説明会を開催した。

好業績の鍵はエンタープライズ

 今回の説明会で最初に登壇したのは、Okta 最高執行責任者(COO)兼 共同創業者を務めるフレデリック・ケレスト(Frederic Kerrest)氏だ。Oktaが創業されたのは2009年、リーマンショックに端を発した金融危機の影響が残っている中で、クラウドテクノロジーに可能性を感じて、トッド・マッキノン氏と共同創業したという。それから12年が経過した現在では、世界13拠点で3,000名の従業員を抱えるまでに成長を果たしている。

Okta 最高執行責任者(COO)兼 共同創業者 フレデリック・ケレスト(Frederic Kerrest)氏
Okta 最高執行責任者(COO)兼 共同創業者 フレデリック・ケレスト(Frederic Kerrest)氏

 ケレスト氏は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた昨年を振り返り、仕事をするときや買い物をする際でも、何かしらのアイデンティティツールを利用していることを多くの人が感じた年になったと説明する。これを受けて、Oktaは企業理念を「あらゆる人があらゆるテクノロジーを安全に使うことができる世界を実現する」と再定義し、同社がそれを支えるだけのソリューションを提供できるということを強調した。

 実際に直近の財務状況をみてみると、1月31日時点で121%の売上継続率を達成している。また、総収益についても前年比40%増と右肩上がりであるなど、既存の顧客はもちろん新規顧客からの引き合いも多いことがわかる。さらに内訳として、サブスクリプションモデルの収益が90%以上を占めており、前年比でも42%増加するなど提供形態も高成長につながっているという。

[画像クリックで拡大]

 ケレスト氏は「特に、大手のエンタープライズ規模の企業を獲得できていることが大きい」と説明する。年間契約金額(ACV)が10万ドルを超える顧客は前年比33%増、およそ2,000社にとどく状況である。そのため、今後もエンタープライズ規模の企業にも注力していきたいとしている。

[画像クリックで拡大]

 特に新型コロナウイルス感染症拡大にともなうリモートワーク拡大の影響もあり、クラウドやDX、ゼロトラストセキュリティだけでなく、Eコマースのニーズなども高まりをみせ、結果的にアイデンティティの需要は高い状況にあるという。ケレスト氏は、「あらゆる企業でデジタル戦略を深化させることが求められており、本当に重要なSaaSだけが絞り込まれてきています。その中でも、アイデンティティは残ると思っています」と述べる。

 また最後にAuth0の買収について「Auth0を買収することに合意しており、これは大きな意味でゲームチェンジャーになると思っています。特に、Auth0における業績の4割が米国外ということもあり、海外展開においてシナジーが現れると考えています」とケレスト氏は説明する。買収後もAuth0は独立ユニットとして活動を続けながらも、Auth0のプラットフォームは、時間をかけながらOktaに統合されていくとした。

次のページ
ローカリゼーションで日本市場に挑む

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/14203 2021/04/05 11:20

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング