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data tech 2021 レポート

「コアの再定義と従来プロセスの見直しから」 石角友愛氏が提唱する“真のDX”の踏み出し方

 「DX推進」という言葉が至るところから聞こえるようになった昨今だが、未だ多くの企業が苦戦しているのではないだろうか。そこで今回、「DXの核心」をテーマに開催された「data tech 2021」において、パロアルトインサイトCEO/AIビジネスデザイナーの石角友愛(いしずみ ともえ)氏が登壇した。同氏は現在シリコンバレーに身を置きながら、100社以上の日本企業へDX戦略の策定やAI活用の支援、開発・導入を行っている。著書『いまこそ知りたいDX戦略』でご存じのEnterpriseZine読者も多いのではないだろうか。本記事では、同氏が講演で語ったDXの進め方や心得ておくべき考え方などを、網羅的に紹介していく。

DXに「始まり」と「終わり」はない

 「DX推進」について語る前に、DXとAIについての現状把握をしておこう。日本の事業会社におけるAI導入状況を見ると、ほとんどの企業が“基礎フェーズ”に留まっている。実導入に至っている企業の割合は、全体平均でわずか4.2%、最も進んでいる金融業でさえ8.3%だ。ほとんどが「これから」の状態であるといえるだろう。なお、実際に導入されているAIでは、チャットボットが全体の約半数を占めているそうだ。

 日本におけるAI導入の進展について、石角友愛氏(以下、石角氏)は「数年前までは『導入効果が得られるか不安』『導入費用が高い』などの課題が多かったのですが、昨年には『経営者や社内関係者の理解が得られない』など、より具体的な課題に変化していることがうかがえます」と話す。

画像の説明

石角 友愛(いしずみ ともえ)氏
パロアルトインサイトCEO/AIビジネスデザイナー
順天堂大学大学院データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、グーグル本社で多数のAI関連プロジェクトを、シニアストラテジストとしてリード。
その後HRテック・流通系AIベンチャーを経て、パロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。日本企業に対して、戦略提案から開発まで一貫したAI支援を提供している。また、AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授などをはじめ、様々な機関で幅広く活動している。メディア出演も多数。著書に『いまこそ知りたいDX戦略』『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』など。
【パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com

 一方、米国ではどうか。2020年にマッキンゼーが行った、米国内のあらゆる業種・規模を対象とした調査によると、既に約50%の組織が何かしらのAIを導入していることがわかっている。

 また、DXについて、米国では第4次産業革命ともいわれており、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、IoT、AIなどが根幹技術とされている。DXはこれらが混ざり合い、結果的に生み出されるネットワーク効果や指数関数的な成長、変化として捉えられているという。

 ここで大事なポイントとして、DXとはツールの導入で達成できる何らかの業務改革ではなく、根本的なビジネスモデルの改革であるということがいえる。石角氏は「DXとは、始まりと終わりがあるイベントのようなものではなく、常に実施し続けるステイト(状態)、終わりなき戦いです」と述べる。

次のページ
自社のコアを再定義し、徹底的に強化せよ

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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