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Pulse Japan 2009 Autumn セッションレポート(PR)

クラウド時代にITILとISO20000をどのように活用するべきか

「Pulse Japan 2009 Autumn」セッションレポート

劇的な削減ができないIT予算をコストから投資に変化させる

 企業の総費用のうち、IT予算が占める割合は製造業で1%、金融業で5~7%といわれている。この部分でのコスト削減は、もはや劇的な形では為しえないだろう。そこで、価値をサービスとして提供し貢献することが重要になるという。つまり、リターンを考慮することによって、コストではなく投資という考え方に移行するわけだ。

 ビジネス戦略、IT戦略に企業戦略を加えた三位一体の取り組み、つまりビジネス部門、IT部門、企業経営者が一体となりITを最大活用することで企業価値の向上が実現する。それを支えるのは成熟度の高いサービスの提供であり、その基礎となるサービスマネジメントの整備が重要となる。ITIL v3の役割はここにあるといえる。

 一方、ISO20000の特徴は、サービスマネジメントの認証規格であることだ。認証を取得するためには、すべての要求事項に適合し、経営陣の参画と責任を明確にする必要がある。オペレーションの可視化も必要だろう。特に、ツールの活用を前提としたすべてのインシデントの記録、正確な構成情報の構築とIT要員間での共有は重要だ。クラウド環境では、確実なログの取得、独自のログ管理機構を構築しなければならず、微妙な部分もはらんでいると久能氏は指摘する。

 ISO20000の構造は「適用範囲」「用語および定義」から始まり、「マネージメント・システム要求事項」「サービスマネジメントの計画立案および導入」などなど、多数の要素が含まれている。プロセス部分は、ITIL v2のサービス・デリバリーやセキュリティ、サービス・サポートと対応している。認証取得まではおよそ1年間かかるのが標準的だ。

 俯瞰すれば、ビジネスとITの融合を目指すITIL v3は「IT組織の文化を変えるパラダイム・シフト」であり、「クラウド時代のサービス定義」であるといえるだろう。また、認証規格として企業の土台を固めるISO20000は「ITサービスマネジメントの目標・指標」であり「クラウドを支える基盤」であると見ることができる。

 久能氏は最後に、ITUPについて簡単に紹介。ITUPとは「IBM Tivoli Unified Process」の略で、IBMが持つサービスマネジメント・プロセスのリファレンス・モデルを基に、ITILをはじめとする各種フレームワークを統合しWebブラウザで参照できるようにしたツールである。

 ITUPの活用によって、プロセスの整備、展開、文書化などの必要な工数と期間を最小化し、サービスマネジメント・ツールの導入と活用の効率を最大化できる。ISO20000の認証取得においても、その取得期間の大幅な短縮が可能となるという。

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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