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2008 R2、Denali、そしてSQL Azure… 日本マイクロソフトに聞くMicrosoft SQL Serverロードマップ


クラウドならではのサービス提供を試行錯誤中 - SQL Azure

最後に、クラウドサービスとして展開しているSQL Azureの今後について北川氏に伺った。

サーバープラットフォームビジネス本部
クラウド&アプリケーション本プラットフォーム製品部
エグゼクティブプロダクトマネージャ
北川剛氏

SQL Server 2008 R2の登場により、クラウドとオンプレミスのシームレスな連携が可能になったが、現在、SQL Azureにとっての最大の課題は「オンプレミスとの間にある機能差を埋めていく」ことだ。そのため3カ月ごとに機能の拡充を図るべく、ブラッシュアップを行っている段階だという。

「たとえば、SQL Azureでは最近まで地図情報データを扱うことはできませんでした。地図情報をマッシュアップするようなアプリケーションはクラウドでの展開のほうが向いています。このようにSQL Azureの良さを活かせる機能強化を積極的に行っていきたい」(北川氏)

SQL ServerとSQL Azureはこれまでその開発過程においてビルド番号が異なっていたが、今後は共通のビルド番号で開発が進められていくという。ここにも、できるだけ機能差をなくしていきたいというMicrosoftの意図が見て取れる。ただし、双方がまったく同じ機能をもつというわけではないようだ。

「提供形態がオンプレミスとクラウドと違うだけで、あとはまったく同じ機能では差別化要因になりません。機能差を埋める努力はもちろん続けますが、クラウドならではの機能強化も図っていきたいと考えています。場合によってはオンプレミスに先行してインプリメントされる部分も出てくるかもしれません」(北川氏)

SQL Azureも含め、Microsoftはクラウドビジネスにおいてはユーザボイスを非常に重要視している。「クラウドのお客様が求める機能はオンプレミスと異なることが多い。たとえば極端な話、サービスを使いたいだけのユーザならインデックス生成機能すらいらないかもしれない。さまざまな声を聞いていると、まだまだブラッシュアップが必要と実感します」(北川氏)

北川氏によれば、現在検討している機能としてはActive Directoryとの連携が挙げられるという。現時点ではSQL AzureはActive Directoryに対応していない。もし、Active DirectoryベースのExchange Serverの顧客をSQL Azureのユーザベースにできれば利用者層の大幅な拡大が見込めるだろう。企業内の認証基盤として定着しているActive Directoryをクラウド上のデータベースで利用できるメリットは大きい。近い将来のアップグレードに期待がかかる。

クラウドという言葉が流行するずっと以前から、Microsoftはオンラインのサービスに深くコミットしてきた。しかも根幹部分の技術も自社で所有している数少ないテクノロジカンパニーである。

「SQL Serverがオンプレミスだけに注力するようなことは決してない」と北川氏。この強みと実績を最大限に活かしながら、SQL Azureの機能強化とともに、国内でのユーザ数拡大も図っていきたいところだ。

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この記事の著者

五味明子(ゴミ アキコ)

IT系出版社で編集者としてキャリアを積んだのち、2011年からフリーランスライターとして活動中。フィールドワークはオープンソース、クラウドコンピューティング、データアナリティクスなどエンタープライズITが中心で海外カンファレンスの取材が多い。
Twitter(@g3akk)や自身のブログでITニュース...

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