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「すべての製品をクラウド化していく」―Oracleマイケル・ヒチワ氏が語るクラウド戦略


OracleのクラウドはSQLが使えオンプレミスとも自由に行き来できるのが特長

 これまでOracleは、一部SaaSのサービスは提供していたが、本格的に自社でクラウドのサービスは行ってこなかった。基本的にはクラウドサービスの実現技術の提供者に徹するというのが、これまでのスタンスだ。それが、立場を変え、自らクラウドのサービスを本格展開すると発表したのが、2011年10月のOracle OpenWorldだった。

 ヒチワ氏によれば、Oracleのクラウドサービスの特長は、高いポータビリティ性にある。オンプレミスからOracleのクラウドへ、クラウドからオンプレミスへ。さらにはOracleの技術を使っているサードパーティーのクラウドサービスへも、自由にシステムを行き来させられる。日本では、ソフトバンクがホワイトクラウドというサービスを今後提供開始し、こことなら自由にシステムを行き来させられるとのこと。

 Oracleのサービス提供の開始は、2012年前半に予定されている。まずはSaaSサービスとなるCRM、HCM、ソーシャルネットワークの3種類、PaaSサービスとなるデータベースとJavaの2種類で、合計5つのサービスから展開を開始する。「クラウドで安価にかつ迅速にデータベースを提供できるようになる。1分後にはデータベースにアクセスできる」とのこと。Oracleでは30日間の試用期間を設けるので、そこで十分に検証を行い、その結果をもとにどのような契約をすればいいかを決めればいい。契約単位は、当初は基本的には月ごととなる。

 OracleのサービスはIaaSではないので、基本的な管理作業はOracleがすべてやってくれる。バックアップやパッチ適用なども、ユーザーは気にする必要はない。さらに、「使い慣れたSQLが使える。クラウドを利用するために新たな技術を学習する必要はない」と、ヒチワ氏からSalesforce.comを意識した発言もあった。

 10月の時点では伝えられていなかったが、クラウド上で利用できるパッケージ化されたビジネスアプリケーションのマーケットプレイスが用意されるとのこと。これはビジネス版のApple iTunes StoreやApp Storeのようなもので、Salesforce.comであればAppExchangeに匹敵するものだろう。Web上から簡単にインストールでき、すぐにクラウドにデプロイして利用できる。ビジネスアプリケーションは、Oracleから無料のものを50程度用意する予定とのこと。さらにパートナー企業も、ここにアプリケーションを提供できるようになる。

 すでに"cloud.oracle.com"というサイトが用意されており、各種説明資料が置かれている。ここは、サービス開始時には、サービスの入り口になる。すでにここからトライアルでの利用が可能だ。

 「すべての顧客は、クラウドの導入を考えなければならなくなっている。短期的にはOracle Public Cloudのサービスは極めて便利なもの。Oracleのサービスなら、クラウドで開発して社内で利用する、社内で開発してクラウドでテストし実行する。こういったことが、自由に行える。このようなクラウドのサービスで、業界全体が変革するだろう。」(ヒチワ氏)

 Oracleは、今後すべての製品をクラウド化していくとのことだ。そして、Oracleのクラウドサービスであれば、「今日の投資は確実に将来につなげられる」とヒチワ氏は主張した。

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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