SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

オープンクラウド最前線

ユーザー、 クラウドサービス/SI事業者、開発者、「オープンクラウド」それぞれのメリットとは?

■後編


 前編では、OpenStack、CloudStack、Cloud Foundryなどに代表されるオープンソースのクラウド基盤ソフトウェアなどを採用した「オープンクラウド」のビジネス動向やオープンクラウド・エコシステムの最新動向を整理した。後半は、オープンクラウドのアーキテクチャーやユーザーのメリットに焦点をあてて整理する。

オープンクラウド実現のための5つの要素

 オープンクラウド実現にはオープンなAPIの実装をはじめ、以下の5つの要素が必要と考える。

  1. オープンなAPIの実装
  2. オープンソースベースのクラウド基盤やプラットフォーム環境が開発コミュニティにより共同で開発
  3. オープンソースプロジェクトの豊富な運用経験を持つ組織や団体、人材による支援
  4. ユーザー自身が、アプリケーションなどを複数のオープンなクラウド環境で利用
  5. 複数の事業者がサービスをアドオンできるオープンで全体の最適化が図られるアーキテクチャーと運用環境

 オープンクラウドの関連技術は、世界中の開発者が参加する開発コミュニティであるオープンソースの開発プロジェクトでノウハウを共有し、多くの開発者の貢献により、早い開発スピードでのバージョンアップが進んでいる。

 不具合が発生した場合や機能拡張においても、開発コミュニティや、周辺機能を開発するサードパーティーにより、 対応が急速に進み、品質やインターフェースなどの使い勝手が短期間で改善される場合が多い。

 さらに、システムの構築から運用保守まで、事業者やユーザー企業のオープンソースの活用を支援するソリューションやサポートサービスも充実してきており、機能や品質、使い勝手、サポートの面においても商用ソフトと垣根はなくなりつつある。

 企業や団体による支援も大きい。たとえば、OpenStackはRackspace、CloudStackはCitrix、Cloud FoundryはPivotal、OpenShiftはRed Hatといったように、それぞれ大手事業者がそのプロジェクトを強力に支援している。また、OpenStack FoundationやOpen Networking Foundation(ONF)、Cloud Foundry Foundationといったように、中立性の高い非営利団体を設立し、ガバナンスを働かせるとともに、技術や財務などの支援を行うことで商用化を推進する動きもある。

次のページ
ユーザー、 クラウドサービス/SI事業者、開発者のメリット

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
オープンクラウド最前線連載記事一覧
この記事の著者

林 雅之(ハヤシ マサユキ)

国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュケーションズ株式会社勤務)1995年NTT(日本電信電話株式会社)入社。地方で中小企業の営業ののち、マレーシアにて営業および国際イベントの企画・運営を担当。NTT再編後のNTTコミュニケーションズでは、事業計画、外資系企業や公共機関の営業、市場開発などの業...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/5853 2014/05/23 00:32

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング