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自分の会話スピードをマネジメントする

第6回

 最近急に寒くなってきましたね。私は季節の変わり目に、必ずといっていいほど喉の調子を悪くしてしまいます。急激な温度変化に体の免疫機能がついていかないのでしょうか。そういえば、私はプロジェクトに入って仕事に忙殺されているとき、あまり季節を感じることが無かったように記憶しています。みなさんは季節を感じていますか?そして、どんな日々を過ごしていますか?  さて今回は、自分が会話を通して人とコミュニケーションを取っている状態を、話速という視点で客観的に観察し数値化することで“見える化”して改善の可能性を考えてみようと思います。

話すスピードを意識する

 普段みなさんは、自分の会話のスピードを気にしたことがあるでしょうか?

 平静な時と感情的な時とでは違いがあることは、容易に想像がつくことと思います。感情的な時に早口なる人も居れば、ゆっくりと話す人も居ますよね。人によって変化の方向や度合いはさまざまです。

 さらに、置かれた状況や相手によっても話すスピードは変化します。上司に対して話す時や、部下に対して話す時、壇上でプレゼンテーションをする時、子供と話す時、それぞれ話すスピードは違います。

 では、みなさんも実際に自分の話すスピード(話速)を計ってみましょう。私が大学の講義でレポートを提出するために実際に計測したデータを以下に掲げます。

普段の自分の話速(1分間の音数)の測定結果
普段の自分の話速(1分間の音数)の測定結果
普段の自分の話速(1分間の音数)の測定結果 その2

 上に挙げたデータは、色々な状況での会話を録音し、1分間あたりの音数を数えたものです。音数とは、文字数ではなく音の数を数えたものです。「しょうえいしゃ」は、「しょ」「う」「え」「い」「しゃ」で5音となります。また、「エンタープライズジン」の場合、「エ」「ン」「ター」「プ」「ラ」「イ」「ズ」「ジ」「ン」と発音するので9音と数えます。なお、検証結果にある「新聞のコラム」という項目は、新聞を音読て計測したものです。

 最近は携帯電話でも録音が簡単に出来ます。誰かとの会話の場合は、相手の同意を得た上で録音して、音数を数えてみましょう。数分間は録音しておいて、一番自然なところの1分間をピックアップするといいでしょう。

自分の話速値と感覚をすり合わせる

 あなたは、普段どれくらいのスピードで話をしているか数値で確認することが出来ましたか?

 このデータを取ってから、私は自分自身が今どの程度のスピードで話しているか、感覚的にわかるようになってきました。子供と会話する時や、コーチングセッションなどで話をする時は、200音~300音位のスピードで話をすることが多いようです。一方、友達との会話や、同じプロジェクトのメンバーとの日常的な会話は400音~500音位と結構なスピードで行なっているようです。

 子供との会話では、相手の理解のスピードにあわせてゆっくりと話していることが解りました。クライアントとのコーチングでは、クライアントが自分の内面を味わったり考えたりする時間を取っているために、そのスピード感になることが解りました。また、プロジェクトメンバーとの会話の音数が多いのは、共通の理解があれば速いスピードでも十分な意思疎通が出来ることを表しているといえるでしょう。

 私は、研修講師として大勢の前に立って話をする機会がよくあります。通常は、200音~300音程度で話をするように心がけていますが、終わりの時間を気にしてしまうと、だんだんスピードが上がってしまうことがあります。このような時には、参加者の理解度や学習度が若干下がってしまうようです。

 また、自分が自信の無いことを話す時には、ややスピードが上昇し饒舌気味になります。逆に、自信や確信を持っている内容であれば、スピードは低下する傾向にあることが解っています。このようにして、自分の話のスピードを手がかりにして、自分の感情や体調を計ることができるようになってきました。

 では、分速何音程度のスピードで話すのが良いのでしょうか? これは、あなたの声の質、表情、性格……さまざまな要因が絡んでくるので、絶対値は無いと思ってください。

 多くの人からデータを集めれば平均値は求められるかも知れません。しかし、あなた自身のスピード感とその体感覚、そして対象者の反応がすべてであり、それが一番だということです。あなたや相手がゆっくりだと感じるのであれば、400音で話してもかまわないのですし、200音でも速いと感じるのであれば、150音に落として話せば良いのです。

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自分の話速をマネジメントする

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この記事の著者

松本 潤二(マツモト ジュンジ)

松本屋 代表  コーチ、プロジェクト・ファシリテーター
1992年に起業した会社を1996年に退任後、「松本屋」を開業。
アジャイルプロセスとコーチングをベースとして、プロジェクトチームのチームビルディングおよびプロセス...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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