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バックアップ屋の手帳から

いまさら聞けないデータ保護手法と考え方、あなたにはどのバックアップが必要か?


 はじめまして。ヴィーム・ソフトウェア株式会社で技術を担当している吉田幸春と申します。今回から月に1回程度の頻度でITに関わる話題の中でもバックアップにまつわる記事を掲載していきたいと思います。さて、第一回目ではデータ保護、特にバックアップについておさらいをしたいと思います。すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、新たな発見があるかもしれません。

「お金はあまりかけられないけど、データがなくなるのは困る!」 -データ保護の永遠の悩み

 データ保護とは何でしょう?ITに関して言えばデータを守ることであり、人によってはセキュリティを思い浮かべる方もいるでしょう。バックアップやDR(災害復旧)を思い浮かべる人もいるかもしれません。今回は後者のバックアップやDRについて書いてみます。

 一言でデータ保護と言っても、手段は一つではありません。そこには求められる要件により対応が異なります。例えば、とても重要なシステムで1分でも止まると大きな悪影響が発生する場合、止まらない仕組みづくりが重要になります。

 そのために機器を多重化したり、データを別のストレージや別の拠点に常時同期による保存をしたり、場合によっては異なる拠点間でいつでもシステムを切り替えられるような仕組みを作ったりします。ハードウェアで達成するか、ソフトウェアで達成するのか、またはそれらをどう組み合わせるかは製品次第であり、システムインテグレーターさんの腕のみせどころですよね。とても障害や災害に対して強いシステムができあがります。ただ、その代わりに「お金がかかる」のも事実です。

 そこまで厳しい要件ではない場合はどうでしょう。ある程度の時間システムが使えなくてもいい、とか、少しのデータロスは大丈夫!というのであれば、機器のクラスタ化であったり、ストレージのスナップショットを活用した定期的な状態の保持であったり、または、災害に備えて別拠点にデータを定期的に複製する方法もあります。数分~十分、あるいは数時間の影響は大きな問題ではない、という方にはお勧めだと思います。「高すぎる」ことはありませんが、「安くて簡単」ともいい難いので、導入される方は、全システム向けというよりも、重要なシステムだけに絞って活用しているみたいですね。

 では、お金はあまりかけられないけど、データがなくなるのは困る!という場合はどうでしょう。一番多くの方が求めているような要件ですよね。

 その要件を満たすのがバックアップです。保険に例えられることがありますが、万が一に備えてデータをどこかにコピーしておく技術になります。(※ここで言うデータをなくさないとは、データロスがゼロの意味ではありません。)

 よく耳にするのは、業務時間外(夜間)にその日のデータをディスクやテープにバックアップしておけば、万が一に備えることができる、と言う手法ですね。

 私もそれが一番広く行なわれていると思います。特にシステムの重要度を問わず、どのシステムに対しても比較的簡単に導入できますし、ホントのホントのいざと言うときにデータが残せていることは大きな安心に繋がりますよね。

 逆に、予算が抑えられる傾向にあるので、適切な価格(いくらが適切かは人や環境次第ですが)で作ることが悩みどころでしょうか。

次のページ
バックアップを考えるときは何が重要?

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この記事の著者

吉田幸春(ヨシダ ユキハル)

ヴィーム・ソフトウェア株式会社
システムズ・エンジニアリング・マネージャー1996年よりIT業界に携わり、主にハードウェア及びソフトウェアベンダーでのプリセールス経験を持つ。その他にも金融機関において海外拠点でのインフラ構築や、ハードウェアベンダーにおける研究棟のインフラ管理を担当した。 2015年7...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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