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LPI-Japanの資格制度の発足でOSSデータベースの普及に弾みはつくのか


技術者に資格を取りたいと思わせる努力も必要か

たしかに、OSSデータベースとしては、国内ではPostgreSQLのシェアは高い。とはいえ、海外ではOracleに買収されたMySQLがシェアではリードする状況にある。となると、OSSデータベースの資格なのにMySQLが入っていないのは、技術者にとって資格取得のモチベーションを下げることにならないだろうか。MySQLを資格試験の対象に追加する可能性を質問すると、MySQLは現状は特定ベンダーにコントロールされている状況にあり、リリースを1ベンダーに掌握されてしまっている。そうすると、ベンダーの都合で先行きが不透明となる部分もあり、オープンとは言い難く現状で対象に加えることはできないと判断しているようだ。

「開発コミュニティが本当にオープンで、そのコミュニティが製品を完全にサポートするようになれば、試験の対象にしていくことになるだろう」とのこと。逆に考えると、OracleがMySQLの開発とリリースをコントロールしている間は、LPI-Japanがこの資格試験の対象とすることはないのだろう。Oracleのコントロールを嫌って、MySQLから派生した製品も登場しつつあるので、そういったものが市場で認知されれば、むしろそれが対象になるのかもしれない。

各種の技術者資格は、10年ほど前なら資格手当の支給などで企業も取得に率先して取り組んでいた。しかしながら、景気が悪い昨今では、そういった動きにも陰りが見える。さらに、そもそもIT技術者になりたい若者そのものが減っているという話も聞こえてくる。今回のような資格制度だけでなく、オープンソースソフトウェア製品を使いこなせる技術者のキャリアパスなどを明確化し、この道の技術者になると仕事が面白く、楽しく、将来的にも夢が持てる職業だという道筋そのものを、LPI-Japanのような団体が示す努力も必要でないだろうか。
 

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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