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日立のデータベース

データ・アナリティクス・マイスターのお仕事


日立のデータベースにまつわるもろもろのお話を紹介していく本連載。第3回目となる今回のお題は「ビッグデータ」だ。

 「ビッグデータ? もういいかげん聞き飽きたよ!」

 駄々をこねてはいけません。書いてる筆者だってそう思ってるのだから……おっと、つい本音が漏れてしまった。確かに、今やIT業界では石を投げればビッグデータに当たる時代。もうそろそろビッグダディーに飽きが来ても不思議ではない……ではなかった。今回のお題は子沢山家族ではなく、データ沢山ソリューションのビッグデータなのである。

 何でも、日立のビッグデータソリューションは、よそとはちょいと一味違うとのことらしい。でも大体、どこのベンダーもそう言うんだよなあ。しかもウリが、「データ・アナリティクス・マイスター」(?)やら「『従来比100倍の性能』を謳う新データベース製品」やら、何だかちょっと怪しげだぞ。一体、何をやろうとしているんだろう?

 というわけで、今回は日立のビッグデータの「中の人」に直接会って、この辺りのことをいろいろ聞き出してみた。

「データ・アナリティクス・マイスター」とは一体何者?

 今回「中の人」としてご登場いただくのは、以下の3名の方々。

  •  ソフトウェア本部 ビッグデータソリューション部 主任技師 島田敦史さん
  •  ソフトウェア本部 ビッグデータソリューション部 技師 古和美由紀さん
  •  ビジネスイノベーション本部 先端ビジネス開発センタ 技師 四ッ谷雅輝さん
データ・アナリティクス・マイスターズ 左から、四ツ谷さん、島田さん、古和さん
データ・アナリティクス・マイスターズ 左から、四ツ谷さん、島田さん(おもしろい)、古和さん

 島田さんと古和さんの所属先は、その名の通りビッグデータのソリューションを専門に扱う部署。そして四ッ谷さんが所属するのは、所属メンバーにデータ・アナリティクス・マイスターをずらりと揃えた部署だ。もちろん四ッ谷さんも、腕利きのデータ・アナリティクス・マイスターの1人。うーん、憧れるなあ、データ・アナリティクス・マイスター。響きが何かかっこいい。特に「マイスター」の辺りが。

 ……いや、響きとかそういうこと以前に、そもそもデータ・アナリティクス・マイスターとは一体何をやる人たちなのか、まずはそこから聞き出さねばなるまい。これは日立独自の肩書きだそうだが、具体的にはどんなお仕事なのだろうか?

おだやかなマイスター、四ツ谷さん

 「一言で言えば、ビッグデータの専門家といったところでしょうか。お客さまから『ビッグデータ分析で何ができるのか?』というざっくりしたご要望をいただいた際に、私たちデータ・アナリティクス・マイスターがまず入って、ニーズをヒアリングしたりプレゼンをしたりしながら、ビッグデータ分析で何ができてどんな効果が引き出せるかをお客さまと一緒に考えて提案していきます。さらには、そうやって立てた仮説が実際に有効かどうかを検証し、実際のシステムに落とし込んでいくところまでの一連のプロセスをサービスとして提供しています」(四ッ谷さん)

 このプロセスは具体的には、「ビジョン構築」「活用シナリオ策定」「実用化検証」「システム導入」という4つのフェーズに分かれるという。1つ目のビジョン構築のフェーズでは、まずは「ビッグデータの活用や分析で何を目指すか」という大まかなビジョンを定義して、次の活用シナリオ策定でそれを具体的な事業モデルに落とし込み、具体的にどんな成果や価値を挙げられるか明確化する。さらにそれを具体的なデータ分析手法やシステムのレベルまで落とし込んで検証してみるのが、次の実用化検証フェーズ。そして、ここで実際に効果が得られることを確認できれば、最終的にシステムの構築へと至るわけだ。

 四ッ谷さんが所属する部署では、これら一連のプロセスを「データ・アナリティクス・マイスターサービス」というワンストップサービスとして顧客に提供している。ちなみにこのサービス、2012年6月に提供開始したばかりなのだが、既に100件以上の引き合いを抱えているそう。うーん、ビッグデータって「何だか怪しいバズワードっぽいなあ」とずっと思っていたけど、現実には具体的な動きが着々と進んでいたんですねえ。

 ちなみに現在、日立社内には200人ほどのデータ・アナリティクス・マイスターがおり、それぞれが異なるデータ分析スキルを持っているという(四ッ谷さんも学生時代に多変量解析などの研究に携わっていたそう)。で、それぞれの案件の性質や、顧客企業の業態やニーズなどに応じて、最適なデータ分析スキルを持ったマイスターたちがタッグを組んで事に当たる。

 ……と、ここまで説明してもらえれば、データ・アナリティクス・マイスターなる職業がどんなものか何となくイメージが湧いてくるのだが、お客さん先で「私はデータ・アナリティクス・マイスターです!」っていきなり名乗っても、ぶっちゃけキョトンとされることもあるのでは?

 「立場を説明するのが難しいですね。なので、分かりやすくするためにバッジを作ってみたんです」(四ッ谷さん)

 バッチを作ってみた、とのこと

 おお、かっこいいじゃないですか! 得意分野もちゃんと書いてあるし、これを付けて顧客先に行けば、ウケること間違いなし!

 「いや、これは展示会で目立つために作っただけで、さすがにお客さんの前ではまだ付けたことないです(笑)」(四ッ谷さん)

 「マイスター」なんて名前が付いてるから、気難しい職人集団なのかと思ってたら、何だか軽いノリで楽し気だぞ。

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ビッグデータに火をつけて、そして消して

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この記事の著者

吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)

早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/4479 2013/05/10 18:05

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