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週刊DBオンライン 谷川耕一

アプライアンス、エンジニアードシステム、そしてテープ装置は堅調、Oracleのハードウェアビジネスは今後どうなる?


 IT業界において、サーバーやストレージなどのハードウェアのビジネスはかなり厳しい状況にある。ここ数年はハードウェアベンダーは淘汰の方向にあり、プレイヤーは減る傾向だ。対抗しているのはクラウドであり、サーバーなどの記者向け発表会が行なわれる際にも、他のハードウェアベンダーとの競合状況ではなく、Amazon Web Servicesなどのクラウドサービスとどう戦うのか、といった質問が出ることもしばしばだ。

ハードウェア戦略ではなくクラウド・インフラストラクチャ戦略

 そんな状況の中、先日、日本オラクルは「クラウド・インフラストラクチャ製品戦略」と題する説明会を行なった。もちろんこの発表の中身は同社のハードウェアビジネスの戦略説明会だ。日本オラクル 常務執行役員 クラウド・システム事業統括 大月 剛氏は、前年度となる2017年5月期までのハードウェアのビジネスは堅調だったと説明する。Oracle Exadataを中心に、その他のエンジニアドシステムを組み合わせた形でのシステム導入はそれなりに進んでおり、さらにOracle Database Applianceのビジネスは拡大している。またSPARCサーバーに関しては、官公庁を中心とした顧客でハードウェア更改の動きがあったようだ。もう1つ底堅かったのが、テープストレージ。まだまだメインフレーム向けなどのところは、それなりの規模のビジネスが存在しているようだ。

日本オラクル 常務執行役員 クラウド・システム事業統括 大月 剛氏
日本オラクル
常務執行役員 クラウド・システム事業統括
大月 剛氏

 これら実績をもとに、2017年6月からの新年度もハードウェアのビジネスをOracleではさらに強化する。そのために「Oracleの強味の原点に戻ります」と大月氏。強味というのはハードウェアからミドルウェア、そしてアプリケーションにいたるシステム基盤スタックを全て垂直にカバーしていること。さらにそれを、オンプレミスからプライベートクラウド、そしてパブリッククラウドと利用形態も水平方向にカバーできることだ。

 「Oracleは今後のテクノロジーの変遷となる、オンプレミスからプライベート、ハイブリッドを経てパブリッククラウドに行く全てのフェーズを提案できます。システム基盤のスタックとクラウドへの変遷という2つを提案できるのはOracleだけです」(大月氏)。言い換えればハードウェアの優位性は、もはや性能スペック差ではないということでもあるだろう。

 そうなると、今後の顧客のクラウド化をハードウェアの面からどうサポートできるかがOracleのハードウェアビジネスの鍵となる。なので今回の発表会も「クラウド・インフラストラクチャ」の戦略となるわけだ。まだまだ日本はオンプレミスのシステムが数多く動いている。今後クラウドに移行するプランはあるが、今しばらくはオンプレミスも引き続き利用する。そういった顧客をスムースにクラウド化するための柔軟な提案がOracleの戦略になる。

次のページ
顧客のクラウド化においてはハードウェアだけでなく必要なもの全てを提供

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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