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クラウドを使うだけではない、真のデジタルトランスフォームとは?

Azure Stackの3つのキーワード

 増月氏はAzure Stack導入におけるキーワードとしてスピード、セーフ、スケールを挙げる。

 まずセーフだがマイクロサービス、ある意味DevOps的に新しいサービスをどんどん立ち上げるとき、従来の開発におけるスピード感とは違ったものを実現可能になる。

 ただ、たとえばものすごくスピードの早いスポーツカーでも、安全性が損なわれたら意味がない。そこでセーフティ(安全性)にも非常に注力している。さらにオンプレとパブリッククラウド間で、スケーラビリティを実現できるのがポイントになる。

 Azure StackはMicrosoftがアーキテクトをデザインし、ハードウェアの構成やスペックなどが決められている。だからたとえばDell EMCとHPE、レノボの比較において、ハードウェアの性能だけで見ると、あまり差別化要素は無い。逆に制限事項も同様だ。

 では今後、ビジネスを展開するときに、どういう所がポイントになるになるのか。

 まずDell EMCとマイクロソフトとの共同開発は、今回のAzure Stackに始まった話ではない。実は2014年に共同で開発したAzureベースのプラットフォーム「Microsoft Cloud Platform System Standard」を発表している。

 この製品、開発開始当初は色々なベンダーが入っていたのだが、開発コストの問題などの事情で、Dell EMC以外はすべて降りてしまったという経緯がある。「Azure Stackの前に、Azureベースのソリューション展開をしていて、大きな実績を背景にしている、という、メリットがあります」(増月氏)。

 2017年3月、野村総合研究所とDell EMCが、グローバルマーケットに対してAzure Stackをベースに、マルチクラウド統合管理プラットフォーム「mPLAT Suite」で協業することが発表された。

 「AzureとAzure Stack上での管理というのは、マルチクラウドという観点で見ると、非常に同じようなGUIでも、全く同じようには運用できないという問題があります。その管理を一つの管理ツールとして束ねることができるメリットがあります。さらにアプリケーションサービスまでのモニタリングとか、ジョブコントロールという形の機能までも網羅した管理ツールというのが、このmPLAT(エムプラット)が提供する部分になります」(増月氏)。

 さらにAzure Stackだけでなく、Windows Server のSTORAGE SPACE DIRECT (S2D)などにも使え、AWSでもサービスが立ち上がっている。「マルチクラウドといったところでの非常に強みがあると見ているのです」(増月氏)。

 実際の他社との違いだが、まずDell EMC独自のハードウェアの監視機能とAzureの監視機能との連携をインテグレートし、提供する形になっている。またAzure Stackにはインフラのバックアップ機能はあるのだが、テナント間のバックアップ機能というのは、最初のGA:General Availabilityでは提供されない。Dell EMCの場合、データ保護ストレージのData Domainや、Data Protectionソリューションをオプションとして提案することができる。

 その他にもPivotal Cloud Foundryなど、Dell EMCは、様々な付加価値の付け方を持っている。「Azure Stackそのもので提供できない部分を我々が補完して、色々な形で差別化できると考えています」(増月氏)。

 増月氏は最後に「現時点で、シングルノードで実際にテストができる体験版が提供されているので、そこでの評価をぜひ検討していただきたい」と述べ、セッションを締めくくった。

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この記事の著者

久原 秀夫(クハラ ヒデオ)

フリーランス/ITライター

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