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IT Initiative Day 2009/運用管理 Specialセッションレポート

ノウハウの共有、ツールの活用で変化するシステム運用の現場はどこまで改善できるのか

システムの複雑化、多様化、高技術化により、運用現場では負荷が増大している。にもかかわらず経営側は、運用のコスト削減を検討しているのが実情だ。2009年10月22日にベルサール飯田橋(東京)で開催した「IT Initiative Day 2009/運用管理Special」(主催:翔泳社)のパネルディスカッション」では、先のようなギャップを埋めるにはどうすればよいのか、運用現場の改善のコツについて運用管理のスペシャリストが議論を交わした。モデレータは産業技術大学院大学教授の南波幸雄氏が務めた。

登壇者
  • 南波幸雄(モデレータ)
    (産業技術大学院大学教授 元マネックス証券CIO)
  • 横山賢司(パネラー)
    (株式会社野村総合研究所)
  • 庄司 憲(パネラー)
    (株式会社BSPソリューションズ)
  • 鎌田義弘(パネラー)
    (株式会社日立製作所)
  • 河本剛志(パネラー)
    (インフォリスクマネージ株式会社)

現場と経営のギャップを埋めるには運用業務の「見える化」を

南波(以下、敬称略)

まずは「経営と運用現場の意識のギャップ」について考えていきたい。現在の運用の現場では、ミッションクリティカルなシステムを預かる責任、運用環境の複雑化・多様化・高技術化、機器構成の大規模化、データ量の指数関数的増加、セキュリティ脅威の増大など、多種多様な課題に対応するため、オールマイティであることを求められています。しかしながら経営側にとって運用はコストとしか映っておらず、先のような難しい課題に対応しているという評価をしないばかりか、大幅な削減ができないか考えています。なぜ、このようなギャップが生まれてしまったのか。このテーマで議論を始めたいと思います。

横山

>増大するシステムの規模への対抗策として、運用管理者を増やすことは今の経営状況では考えにくいと思います。そこで考えられるのが、ノウハウで対抗する、もしくはツールを導入するという手があります。その前に重要になるのが、運用管理者が何をしているのかを「見える化」していくことです。特に後者の場合はコストがかかるので、経営側を説得するためにも見える化は重要です。

横山賢司(株式会社野村総合研究所)
河本

運用のサービスを導入する際の判断は経営層が行うことがほとんどです。したがって、見える化することは非常に大事だと思いますね。私たちのサービスでも、システム上で何も問題がないことをエビデンスとして残すことを行っています。私自身は運用サービスの会社の経営者という立場でもありますので、どちららの立場もよく分かるのですが、数値化されることで、経営と運用現場のギャップも埋まってくると思います。

河本剛志(インフォリスクマネージ株式会社)
南波

運用技術者はどちらかというと黙々と仕事をするというイメージの人が多いような印象を受けます。だから、経営側からすると、何をやっているかさっぱりわからず、コストだけが発生しているように見える。どうすれば経営側にうまくアピールできるようになるのでしょう。

南波幸雄(産業技術大学院大学教授 元マネックス証券CIO)
庄司

確かにコミュニケーションが苦手、アピール下手な人が多いと思います。そういう能力を養うには、プレゼンテーションやリーダーシップに関する研修を受講させるのも一つの手です。もう一つは現場の意識を変える取り組みをすること。運用はいまやサービスです。ボトムアップ型でサービスを改善するワークショップを開催するなど、体制作りをするとよいのではないでしょうか。

庄司 憲(株式会社BSPソリューションズ)
河本

話し下手、自己アピール下手では経営側に理解してもらえません。コミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキルなどのヒューマンスキルの底上げが必要です。そこが一番のカギかもしれません。

南波

また河本さんがおっしゃったように、何も起こっていないことをきちんと経営層に証明していくことも重要だと思います。

鎌田

先ほど、横山さんより増大するシステムの規模への対抗策としてノウハウで解決するのか、ツールで解決するのかという話がありましたが、システム上で何も起こっていないことを経営層に証明する手段として、ツールを使うことが有効な手段であり、このことによって経営層に理解してもらえる機会が増えるものと思います。

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技術の進化により、運用の難しさも向上

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この記事の著者

ITイニシアティブ編集部(ITイニシアティブヘンシュウブ)

経営・ビジネス・ITをつなぐ実践情報誌「IT Initiative」編集部  

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