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省エネ機器の今後の動向 スマートメーターと低炭素社会のこれから

  2010/12/27 17:55

スマートメーターを利用せずにデータ取得

 そうなると、スマートメーターと連動して普及が進められるエネルギーマネジメントシステムの開発や整備にも時間がかかってしまい、ひいてはスマートメーターの導入が完了するまで、先ほどのエネルギー基本計画にあったような「暮らし」のエネルギー消費に伴うCO2半減を目指すために、国民の意識改革やライフスタイルの転換を実現することが難しくなってしまうのだろうか。

 たしかに、HEMS(home energy management system)と呼ばれる家庭におけるエネルギーマネジメントシステムは、スマートメーターで収集したデータを元に、見える化の実現や家電などの家庭内にある機器の制御を行うものである。しかし、実際には、収集するデータはスマートメーター経由でなくても構わない。

 例えば、Googleが2009年2月に発表したGoogle PowerMeterというHEMSでは、電力会社から需要家の電力利用に関するデータを取得し、それらをGoogleのサーバで処理した上で、データを表示している。そのため、GoogleがPowerMeterを普及させるためには電力会社の協力が不可欠になるが、さまざまな理由で電力会社からのデータ提供が順調には進んでいない。

 そこでGoogleは、引き続き電力会社との提携を模索しつつ、機器メーカーとの連携にも力を入れている。例えば、アメリカのEnergy, Inc.が提供するTEDという機器は、下の写真に示すように家庭の分電盤にクランプを取り付けることで、電力利用データを収集することができる。

 このようにして収集したデータは、下の写真のように、Energy, Inc.が提供する端末に表示される。

編集部注

 写真はTED社のWebより流用

 さらに、この情報をGoogle PowerMeterでも確認することができるようになっている。

 このように、Googleは機器メーカーと連携することで、スマートメーターを介さずにデータを収集し、Google PowerMeterで表示することができる。Googleは、このEnergy, Inc.の他、イギリスのAlertMeやCurrent Costなどとも連携している。


著者プロフィール

  • 新井 宏征(アライ ヒロユキ)

    SAPジャパン、情報通信総合研究所を経て、2013年よりプロダクトマネジメントに特化したコンサルティング会社である株式会社スタイリッシュ・アイデアを設立。2006年に『プロダクトマネジャーの教科書』を翻訳出版後、企業に対するプロダクトマネジメントの導入や新規事業開発、製品開発の支援を行っている他、「プロダクトマネジャー養成講座」を開講し、プロダクトマネジャーの養成にも力を入れている。また、プロダクトマネジメントに関する話題を中心とした「Stylish Ideaニューズレター」も毎週発行している。

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