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クラウドを事業継続に上手く活用するために知っておきたいこと~Pulse Japan 2011

  2011/08/22 07:00

昨今、情報システム担当者共通の課題となった「事業継続」というキーワード。万が一、自社が災害に遭遇した場合にITインフラへの影響をいかに食い止めるか。企業活動と不可分となった今、ITの事業継続を図ることは経営の観点からも非常に重要なテーマとなっている。10月6日(木)に開催されるPulse Japan 2011には、事業継続の手段として注目を集めるクラウドの戦略的な活用方法を紹介するセッションをはじめ、企業の成長につながるインフラ変革のためのソリューションが一堂に会す。

Tivoliと事業継続の切っても切れない関係

Pulse Japan 2011

 「競争力強化」「コスト削減」「グリーンIT」「クラウド」「Smarter Planet」。実はこれらは、IBM Tivoliブランドの年次カンファレンス「Pulse」が過去に扱ってきたテーマである。皆さんの中には、「運用管理ツールとクラウドってちょっと遠くないか?」と思われた方もいるかもしれない。もちろん、時流に合わせて製品を売り込むのはセールスの定石。ただし、Pulseについて言えば、一連のITトレンドを主題にしてきたことには理由がある。

 どのようなテクノロジーであっても、実際に企業内で利用する場合にはさまざまなことを考える必要がある。それを使ってどんな目的を達成したいのか、どの程度のサービスレベルを担保する必要があるのか。既存のシステムとどのように連携させるのか。新しいシステムのあり方について理想像を語り、さまざまなテクノロジーの優劣を検討した後には、必ず実運用を考慮するフェーズが待ち受けている。

 そこで、指針となるのがサービスマネジメントという考え方だ。情報システム部門の使命を、ITシステムを媒介としたサービスの提供と見立て、その品質を向上させるためにシステムの設計から構築、運用までのプロセスを管理する。そして、Tivoliブランドの使命とは、サービスマネジメントの取り組みを支援することに他ならない。あくまで運用管理ツールはサービスを安定的に提供するための一つの要素。Tivoliにとっては、実用段階に入ったITトレンドすべてが重要なテーマとなりうるというわけだ。

 「欧米ではすっかり定着しているサービスマネジメントという考え方だが、国内ではまだまだ浸透しているとは言えない状況だ。ただ、実は皆さんが求めているものを突き詰めると、サービスマネジメントに行きつくことは非常に多い。イベントではサービスマネジメントという概念を押し出してはいないが、その時々のトレンド・関心事を通してその重要性に触れていただければ良いと考えている」(日本アイ・ビー・エム SW ブランド・マーケティング Marketing Manager 西倉誠氏)。

Pulse Japan 2010
クラウドの実運用を取り上げた「Pulse Japan 2010」は、
主催者側の予想を大きく上回る1,600人もの来場者で賑わった

 2011年10月6日(木)に開催されるPulse Japan 2011が今年のメインテーマとして掲げるのは、昨今、大きな話題となっている「事業継続」だ。3月11日に起こった東日本大震災は企業にも新たな課題意識を芽生えさせた。今回のような大災害が発生した場合に、いかにして社員や家族の安全を守り、地域社会で自社が担っている役割を全うし、ビジネスの被害を最小化させるか。それらを考える上でITが果たす役割は大きい。

 今回のPulseでは、事業継続という観点から企業情報システムの強化に役立つテクノロジーの活用方法を紹介する。特に、震災後に注目が集まっているクラウドについては専用トラックを用意。総論から事例まで午後の時間をすべて使って幅広いセッションを展開する予定だ。クラウドを事業継続の手段として検討されている方々の参考となるだろう。

 「イベントが開催される10月には状況も一段落しているだろう。BCPに対する一過性の関心は収まっているかもしれないと考えたが、事業継続を根本的に見直すというテーマは一朝一夕に片がつくものではない。『ビジネスを支える強いIT』という大きなテーマに本格的に取り組もうとされているお客様の一助となるようなイベントにしたい」(西倉氏)

関連情報
Pulse Japan 2011

本記事で紹介した「Pulse Japan 2011」は2011年10月6日(木)、ザ・プリンス パークタワー東京(港区・芝公園)にて開催される予定です。詳細なセッション内容や申込方法については公式サイトをご覧下さい。

6トラック27セッションの注目セッション

 セッションの見どころをいくつか紹介しよう。まず、午前中の特別講演では、米IBMでソフトウェアグループのバイスプレジデントを務めるJoao Perez氏が、「スマートで俊敏なビジネスを牽引するインテグレーテッド・サービスマネジメント」と題して、サービスマネジメント分野における世界の先進事例や最新の動向について紹介する。続く基調講演では日本IBMでTivoli事業部長を務める荒川朋美理事が登壇。日本企業が置かれている社会、経済、事業の各環境を参照しながら、「事業の継続と成長を実現する戦略的クラウド活用とサービスマネジメント」というテーマで同社のビジョンを示す。

 午後からのセッションの中でも、特に注目すべきは「事業の継続と成長を支える戦略的クラウド活用」と銘打ったAトラックだろう。「プライベート・クラウドによる企業成長と事業継続の実現」「エンタープライズ・パブリック・クラウドの利用ノウハウ~現場からの緊急報告~」(※いずれも仮タイトル)など、事業継続の手段として期待が高まるクラウドの活用方法について、プライベート、パブリック、ハイブリッドそれぞれの観点から紹介する。

 災害によって自社の施設が被害を受けた場合でも、クラウド上にあるアプリケーションやデータには基本的に影響が及ばない。事業継続という面でクラウドが有効な手段であることは間違いないだろう。ただし、具体的な活用方法の検討に着手すれば、さまざまな疑問が出てくるはずだ。どのシステムやデータをクラウド上に移動するのか。どのようにして既存システムと連携するべきか。自社におけるクラウドの活用方法を探るためのヒントをつかむ場として、Aトラックの各セッションを利用されたい。

 事業継続のようなソリューション観点ではなく、サービスマネジメントそのものについて知識を得たいという方は、Bトラック「事例に見るサービスマネジメント活用」がおススメだ。すでにサービスマネジメントに取り組んでいるユーザー企業の事例を通して、具体的なイメージが得られるだろう。また、Cトラックでは「サービスマネジメント先進ソリューション」についての情報収集ができる。例えば、最近では多変量解析アルゴリズムを使って、すでに発生してしまった障害を検知するだけでなく、将来的に起こりうる障害の予兆を検知するといった新しいソリューションが登場してきている。皆さんの会社のシステム基盤を強化する材料が見つかるかもしれない。

Pulse Japan 2010
ソリューションが一堂に会する展示会場も毎年好評を博している
気になる点について各担当者に気軽に質問できるのが魅力だ

 製品色が前面に出てこないのがPulseのセッションの特徴だが、IBMのサービスマネジメント製品自体に関心がある方は「サービスマネジメント製品最新動向」と銘打ったFトラックへ。資産管理、ワークロード管理、オンデマンド・セルフサービス・ポータル、仮想サーバーのデータ保護、パフォーマンス監視など、各分野の最新製品が紹介される。

 また、TVや電車内の広告で知られる「Smarter Planet」の最新情報に興味がある人はDトラックに参加されたい。「企業と社会の基盤を支えるスマートなソリューション」と題して、水管理の効率化を実現するスマート・ウォーターや、電力消費の大部分を占めるビルの効率化を図るスマートビルなど、Tivoliブランドの新しい活躍の舞台が紹介される。

 なお、震災の影響で4月から延期されていた「セキュリティー・コンファレンス 2011」がPulseと同時開催される運びとなった。今や、情報セキュリティは事業継続と不可分な関係となった。サイバー攻撃から顧客の情報を守り、スマートデバイスやクラウドを安全に活用し、取引先からの信頼を獲得するために国際的なガバナンス標準に準拠する。今後、ますます重要になる情報セキュリティを学ぶ良い機会となりそうだ。

関連情報
Pulse Japan 2011

本記事で紹介した「Pulse Japan 2011」は2011年10月6日(木)、ザ・プリンス パークタワー東京(港区・芝公園)にて開催される予定です。詳細なセッション内容や申込方法については公式サイトをご覧下さい。

著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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