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BigData時代を乗り切るストレージ

オンプレミスとクラウドのストレージ環境をシームレスに連携するIIJ GIOハイブリッドストレージソリューション


インターネットイニシアティブ(IIJ)は、F5ネットワークスジャパン(F5)、ネットアップとクラウドストレージ分野で協業し、今年の4月より「IIJ GIO ハイブリッドストレージソリューション」を提供している。オンプレミス(自社運用)のストレージ環境とクラウドストレージ環境を仮想的に統合し、自動的に階層化するのが同ソリューションの特長だ。その概要と開発の狙いについて担当者に伺った。   

エンタープライズ分野でのクラウドストレージ利用を促進する

 IIJ、F5、ネットアップの3 社の製品・サービスと技術を結集して開発されたIIJ GIOハイブリッドストレージソリューションは、オンプレミスとクラウドのストレージをユーザーに意識させることなく仮想的に統合するソリューションだ(図)。 

図:IIJ GIOハイブリッドストレージソリューションのイメージ

 同ソリューションでは、ファイルストレージ仮想化機器であるF5のARXをユーザーシステム環境内に導入し、併せてネットアップのストレージを採用したクラウドストレージサービス「IIJ GIOストレージサービスFS/S」を提供する。オンプレミスのストレージをTier1、クラウドで新しく設けるストレージをTier2として構成し、データの種類や利用頻度に応じて保管先を自動的に振り分ける。その結果、企業内の膨大なストレージ環境を効率的に運用できるのが同ソリューションの特長だ。  

 GIOマーケティング部の品田勇氏は、同ソリューションを開発した背景として3点挙げている。  

株式会社インターネットイニシアティブ 
マーケティング本部
GIOマーケティング部 1課 
主任 品田 勇氏
株式会社インターネットイニシアティブ マーケティング本部 GIOマーケティング部 1課 主任 品田 勇氏

 1つ目は市場の変化である。海外では既にITインフラの一部としてクラウドサービスを活用するケースが多いが、ようやく国内でも同じ状況になってきたためだ。

 2つ目は大容量のクラウドストレージサービスが数多く登場している点である。海外ではAmazon S3やRackspace Cloud FilesなどがWebサービスを中心に活用されているが、日本でも検証利用する事例が出始めているという。

 3つ目は、クラウドサービスの品質への懸念である。まだSLAを明示しているサービスが少なく、全面的に社内システムをクラウド環境に移行するにはハードルが高い。また、コストとパフォーマンスを両立するには、クラウドサービスだけでは限界があるなど、課題も多いという。こうした市場の変化への対応とクラウドサービスの課題を払拭する現実解として生まれたのがIIJ GIOハイブリッドストレージソリューションである。  

 また同時に、「市場開拓」、「クラウドの浸透」、「ユーザー視点に立った効率化」を目的としていると品田氏は語る。まず「市場開拓」という点でIIJ GIOハイブリッドストレージソリューションは、オンプレミスの環境を構築するベンダーとクラウドサービスを推進するプロバイダーの双方にメリットがある。

 ベンダー視点ではクラウドサービスに対して、サービスプロバイダー視点ではオンプレミスに対して、それぞれ提供範囲を拡大させて認知向上を図ることができる。また、各社と提携している販売パートナー(例えばARXの販売に注力しているテクマトリックスなど)と協業することで加速度的に販路を拡大でき、相乗効果を図ることができる。

 「クラウドの浸透」という点では、日本国内におけるエンタープライズの社内インフラとしてクラウドサービスの利用を促進する。IIJでは、Webサービス、ソーシャルメディアの基盤に加え、社内インフラを重点的に攻めたいと考えている。そこで本ソリューションを有効な提案として使うことで、データがクラウド環境に移れば、その周辺システムのクラウド化を推進しやすくなることも狙いだ。また、「ユーザー視点に立った効率化」では、クラウドサービスを活用することでコストの最適化を図り、オンプレミスでスペックやパフォーマンスを考慮していくという形で棲み分ける。

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運用負荷を抑えたままデータ管理を最適化する

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この記事の著者

久原 秀夫(クハラ ヒデオ)

フリーランス/ITライター

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