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オンプレミスとクラウドの二本立てでSFDCを猛追するMicrosoft Dynamics CRMの戦略

  2011/11/15 00:00

11月8日、東京・品川の日本マイクロソフトで行われた同社のCRM製品「Microsoft Dynamics CRM」についての製品説明会が行われた。本稿ではマイクロソフト側の説明をもとに、同製品の戦略、とくにSFDCと直接競合するクラウド版の「Microsoft Dynamics CRM Online」の今後の展開について分析してみたい。

 「現在、Microsoft Dynamics CRMはワールドワイドで200万ユーザ、40の言語/80カ国で利用されている。ここ1、2年の成長率は、CRM製品としては業界トップだ」と最大のライバルであるSalesforce.com(以下、SFDC)への強い対抗意識を隠さないのは米マイクロソフトコーポレーションでCRM Sales Enablement Leadを務めるチャド・ハンブリン(Chad Hamblin)氏だ。

エンタープライズへの導入が進むDynamics CRM

ハンブリン氏
ハンブリン氏

 Dynamics CRMの戦略を俯瞰するとき、とりわけ最大の競合相手であるSFDCと比較するときは、Dynamics CRM全体(オンプレミス+クラウド)と、クラウド版のDynamics CRM Onlineだけに限る場合に分けて考える必要がある。とくに導入企業の規模やユーザ数など統計上の数字を見ていくときは注意したい。

 ハンブリン氏はDynamics CRMが導入企業数を急激に増やしている最大の理由として「(既存MS製品との)インテグレーションやカスタマイズが必要なエンタープライズ企業による大規模導入」を挙げる。とくに1万ユーザ規模の導入事例が欧米を中心に着々と増え続けており、たとえば英バークレイズ銀行(1万7,000)、米国農務省(1万7,000)、米国空軍(2万5,000)、英国労働年金省(3万)などへの導入はその最たるものだろう。

 ただし、これらの大規模導入事例はすべてオンプレミス版によるものである。クラウド版であるDynamics CRM Onlineは、中堅企業への導入が中心で「5,000ユーザを超える事例も出始めている」(ハンブリン氏)とのことだが、大半を占めるのは100 - 500ユーザ規模の案件である。もっとも逆の見方をすれば、SMBでも導入しやすい価格であるということでもあるのだが、やはりクラウドでありながらワールドワイドでの大規模導入事例をいくつも誇るSFDCと比較すると、すこしさびしい感じがするのは否めない。

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著者プロフィール

  • 五味明子(ゴミ アキコ)

    IT系出版社で編集者としてキャリアを積んだのち、2011年からフリーランスライターとして活動中。フィールドワークはオープンソース、クラウドコンピューティング、データアナリティクスなどエンタープライズITが中心で海外カンファレンスの取材が多い。 Twitter(@g3akk)やFacebook(https://www.facebook.com/groups/g3akk/)でITニュースを日々発信中。北海道札幌市出身 / 東京都立大学経済学部卒

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