いま、ビッグデータという言葉がIT業界を席巻しています。ビッグデータとは何なのか、企業はビッグデータにどのように取り組めばいいのか。扱うデータがビッグデータか否かにかかわらず、企業が扱うデータが急激に増えているのは紛れもない事実。その結果、バッチ処理がなかなか終わらない、データマートを作る処理が遅くてタイムリーに分析できない、分析対象のデータや項目数が増え複雑化して処理が遅いといった課題を抱えているのが、企業のIT部門の現状でしょう。

さまざまなビッグデータを処理する上での性能問題を解決するため、いま改めてデータベースの高速化に注目が集まっています。従来のソフトウェア的なチューニング作業では、なかなか高速化できない。そこで出てきたのが、ビッグデータのテクノロジーと言われるHadoopやNoSQLのような、従来とは異なるアーキテクチャのソフトウェア群です。あるいは、低価格化が進んでいるハードウェアを一新し、広大なメモリ空間やSSDなどを用い、プラットフォームの革新で劇的な性能向上を目指す世界も出てきました。

こうしたビッグデータ時代の新たなテクノロジーについて、エンジニアが知っておくべきこととはいったどういったものなのでしょうか。さらに、既存のデータベーステクノロジーで対応できるビッグデータの世界とは、そして既存データベーステクノロジーとビッグデータテクノロジーをどのように連携、融合化させればよりリーズナブルに柔軟にビッグデータの性能問題を解決できるのでしょうか。

DB Online Dayでは、DB高速化のためのビッグデータテクノロジーをテーマに、その最新動向をお伝えします。データベースは知っているけれどビッグデータの技術はよく分からないという人はもちろん、いまデータベースの性能問題に直面している人、これからなんとかビッグデータを活用したいと考えているエンジニアに技術習得のきっかけと活用のためのヒントを紹介します。また、たんにデータベースを速くすることだけでなく、ビッグデータを劇的に高速に処理できるようになると何が変わるのかといった、高速化の先にある具体的なビジネスの変化にもフォーカスを当てていきます。

プログラム

13:05~13:30 キーノートスピーチ

企業はビッグデータで何をしようとしているのか?

2011年後半からビッグデータに対する注目が高まっているが、市場の反応やベンダー各社の対応はさまざまであり、バズワードの域を脱していません。しかし、停滞する経済環境から抜け出し、新たな成長戦略を模索するうえで、これまでとは異なったデータ活用が求められています。 本セッションでは、ビッグデータに関する情報を整理し、その可能性とビッグデータを活用するために留意すべき点を明らかにいたします。

株式会社アイ・ティ・アール 
リサーチ統括ディレクター、シニア・アナリスト 
生熊 清司 氏
外資系コンピュータメーカーのシステム・エンジニア、製品マーケティングなどの経験後、コグノス社の日本法人の立ち上げに参加。1994年より日本オラクルにてRDBMSを中心に製品マーケティングを担当後、コーポレート・マーケティング部門の責任者、アナリスト・リレーション部門の日本代表などを歴任。2006年8月よりアイ・ティ・アールにてDBMS、SOAを含むITインフラストラクチャー製品を担当。

13:30~14:10 キーノートスピーチ2

データベースの高速化が支えるビッグデータの活用 ~データ分析の高速化の先にあるものとは~

最近データベースシステムにおいて IO を高速化させるフラッシュメモリを利用したストレージが多数利用可能となってきました。このような高速なフラッシュメモリストレージを利用することにより、データベースに格納されたデータを高速に入出力することができます。これにより、生成されたデータを高速に取り込んで、即座に分析を行ったり、大量の過去データを高速に読み込んで分析を行ったりすることが、ストレージの進化により可能となりました。では、実際にビッグデータを実際の業務の中で利用するに際して、IO の高速化にはどのようなメリットがあるのでしょうか。いくつかの例を挙げて説明いたします。

日本マイクロソフト株式会社 
北川 剛 氏
大学でリレーショナルデータベースを学び、1997年に某データベースベンダーに入社。2008年日本マイクロソフトに入社後も一貫してリレーショナルデータベースを担当するリレーショナルデータベース大好きなプロダクトマネージャー。データベース以外では焼肉と生ガキを好む。1974年8月8日生まれ。38歳の♂。妻一人、ミニチュアダックス2匹と千葉に棲息する。

14:20~16:40

リレーセッション

最新のSSD技術を駆使した各社製品の強みと、ソフトウェアチューニングに替わるハードウェアによるDB高速化の最新動向を各社に語っていただきます。

【モデレーター】
日本マイクロソフト株式会社 
北川 剛 氏

Fusion-ioのテクノロジがDB環境にもたらす効果

昨今のITにおけるCPU性能の向上と、ストレージの性能とのギャップはシステムに多くの課題をもたらすようになって参りました。 ことに、I/O性能が要求されるDB環境においては、それは見過ごせないレベルとなっています。Fusion-ioが開発した、ioMemoryテクノロジ-は、データをCPUに近い位置に置くことによりその課題を解決します。本セッションではテクノロジー概説及び、利用例を交えたご案内をさせて頂きます。

フュージョンアイオー株式会社
インターナショナルセールス ジャパンアカウントマネージャ
大浦 譲太郎 氏
Fusion-ioのジャパン・アカウント・マネージャとして革新的メモリーソリューションを使った、データ性能課題に対するソリューションを顧客に提供。 2010年7月入社後、日本事業拡大に大きく貢献し、2011年及び2012年にはFusion-ioアジアパシフィック・アカウント・エグゼクティブ賞を受賞。 Fusion-io入社以前は、HP、コンパックにおいて、日本の通信事業者を始めとした顧客に対しサーバー、ストレージソリューションを提供。

(仮)EMCが提供する最新高速化技術と今後

サーバーとストレージのリソースの概念を越えてEMCが提供する最新のDB高速化技術と今後の方向性についてご紹介します。

EMCジャパン株式会社
若松 信康 氏
通信機器メーカーのSEから、セキュリティ対策製品メーカーのプロダクトマネージャ、なんでも請け負う技術コンサル、EMCでハイエンドストレージと仮想化製品の担当を経て、現在は同社にて仮想化・クラウドを中心としたマーケティング活動に従事。現職にて社内データ活用のためのDBプロジェクトも経験。趣味は食べ歩き。最近ハマっているのはフェースブック。

別次元のデータベースプラットフォーム“瞬速”HP ProLiant DL980 G7+半導体メモリーソリューション

データベースシステムの超高速処理に不可欠なのは、高度な分散処理とデータI/Oの高速化です。HPがご提供する、最大8ソケット80コア/160スレッドの「HP ProLiant DL980 G7」と、標準的な15Krpm HDDと比較して50倍もの応答速度(レイテンシ)を持つ「HP VMAシリーズ メモリーアレイ」の組み合わせは、従来のデータベースの常識を覆す別次元のSQL Serverプラットフォームをご提供いたします。既にご導入いただいたお客様では従来の5倍の高速化を実現し、他社のアプライアンスに比べ1/4のコストで導入いただけたとの事です。今回のセミナーでは、SQL Serverの高速化を実現するHPのハードウェアテクノロジーについて解説させていただきます。

日本ヒューレット・パッカード株式会社
伊藤 章一 氏
日本HPで8ソケットのHP ProLiantサーバー製品を担当するプロダクトマネジャー。最多コアx86サーバーやフラッシュメモリーアレイなど、何故か尖がった豪快な製品ばかりを担当。前職はプロセッサーメーカーで、これまた当時パフォーマンスを売りにする製品を扱っていた。



16:50~18:00 スペシャルセッション

「ハードウェアギークに訊く!ハードの進化とビッグデータテクノロジー」

日本マイクロソフトのエバンジェリストとして、日々顧客の課題に接している西脇氏。マイクロソフトのソフトウェア技術のエバンジェリストであると同時に、西脇氏は筋金入りのハードウェアギークの一面も持っています。そんな西脇氏を迎えて、企業がいま実際にはどのようなニーズを持っているのか。そのなかで期待されているビッグデータテクノロジーとは何か、そして最新のハードウェア技術は本当に利用する価値があるのか。それぞれの分野のゲストを交え、西脇氏とともにビッグデータテクノロジーの実情と、その展望をひもといていきます。

日本マイクロソフト株式会社 
西脇 資哲 氏
マイクロソフトにてクラウドコンピューティングなどを中心に、多くの製品・ソリューションを組み合わせ、価値を広めるエバンジェリスト。1990年代から企業システム、データベース、Java、インターネットのビジネスに関与し、1996年から約13年間オラクル社にてエバンジェリストとして従事。2009年からはマイクロソフト社にてエバンジェリスト活動を継続。.NETはもちろん、JavaやiPhone、Googleアプリケーションなど開発・執筆の経験もある。

DB Online チーフキュレータ
谷川 耕一 氏
ブレインハーツ会長。AI、エキスパートシステムが流行っていたころに開発エンジニアに、その後雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダの製品マーケティング、広告、広報などを経験。現在は、オープンシステム開発を主なターゲットにしたソフトハウスの経営とライターの二足の草鞋を履いている。

開催概要

日時 9月11日(火) 13:05~18:00
会場 ベルサール九段
〒102-0074 千代田区九段北1-8-10
住友不動産九段ビル3F
主催 株式会社翔泳社
協力 日本マイクロソフト株式会社
協賛 フュージョンアイオー株式会社
EMCジャパン株式会社
日本ヒューレット・パッカード株式会社
受講料金 無料(事前登録制) ○お申込みボタンより、ご登録ください
注意事項 DB Online Day 2012 参加登録者情報の取扱いについては、こちらをご参照ください。
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お問合せ先

株式会社翔泳社 DB Online Day 運営事務局
E-mail:info_dboday@shoeisha.co.jp
TEL:03-5362-3843 (お問合せ時間:平日 11:00〜18:00 )