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週刊DBオンライン 谷川耕一

Veeamはスイスから米国の企業となりクラウド・データ・マネジメント市場を切り開く

 バックアップを取得し、それを必要な時にリカバリ可能として確実にデータを保護する。このバックアップ/リカバリから始まり、バックアップで取得したデータを新たに活用するクラウド・データ・マネジメントへと発展させているのがVeeam Softwareだ。

バックアップ/リカバリからクラウド・データ・マネジメントへ

ヴィーム・ソフトウェア マーケティング・マネージャー 松波孝治氏(写真左)/
ヴィーム・ソフトウェア 執行役員社長 古舘正清氏(写真右)

 バックアップしたものは戻るものだと思っているかもしれないが、実は「バックアップを取得していても、4割ほどはきちんとリカバリできないのではと思います」と言うのは、ヴィーム・ソフトウェア 執行役員社長の古舘正清氏だ。バックアップを取得していても、それを使ってリストアが確実にできるかのテストを、日常的に行っている例は極めて少ない。そのため障害などが発生し、いざバックアップからシステムを復旧させようとしても上手く戻らない。あるいは戻せたとしても、手間と時間がかかる例は多いのだ。

 さらにここ最近、バックアップを取り巻く環境が大きく変わっている。かつては目の前にある物理的なサーバーやストレージのバックアップを取得すれば良かった。現状は多くのシステムが仮想化されている。ストレージも例外ではなく、どのシステムのデータがどのストレージにどう格納されているかがすぐには分からない。また仮想基盤では、稼動するサーバーも動的に増減するかもしれない。

 そういった仮想空間のデータを確実にリストアできるかも、現状のバックアップ/リカバリには求められる。またランサムウェアへの対応も新たな用途だ。ランサムウェアの被害を受けた際に、システムが被害を受ける直前に素早く戻す。そのために、システム全体を保護するイメージバックアップなどで対処するのだ。

 Veeamは、VMwareなどの仮想化サーバー環境のバックアップ/リカバリのソリューションとして有名だ。さまざまなワークロードに対するバックアップを確実に取得し、素早くリカバリできるようにしている。仮想化の技術を使って、バックアップが確実に戻せるかのテストを日常的に行える環境も用意している。

 ところで企業におけるバックアップ/リカバリ、さらにバックアップデータの活用状況は5つのステージに分けられる。オンプレミスの物理サーバーや仮想サーバーのバックアップを取得し、リカバリできるようにしておくのがステージ1だ。ステージ2はクラウドモビリティ実現で、オンプレミス、仮想サーバーのバックアップデータをプライベートクラウドやパブリッククラウドに容易に移行し、そこで復元できるようにするものだ。

 ステージ3はさまざまなところで動いているシステムのワークロードを対象に、データの可視化を実現すること。どのようなところにどんなデータがあるかを明らかにし、プロアクティブなデータ管理を実現する。ステージ4は、オーケストレーションの実現だ。可視化によりどこにどのようなデータがあるかを明らかにし、適切な管理タスクを手動ではなく自動適用できるようにする。

 そしてステージ5では、データ・マネジメントにおける広範な自動化を実現する。「自ら学習するAIでデータ属性を判断し、どこにどのようにバックアップするべきかの判断や、どのようなデータ保護を行うかも自動化します。ビジネスの目標に対し、攻めのデータ活用を実現するのがステージ5です」と古舘氏。これら5つのステージ全てに対応する「クラウド・データ・マネジメント」ソリューションを提供するのが、Veeamの目指しているところだと言う。

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欧州企業の高い製品力を維持しつつ米国企業としての市場アピール力を得る

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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