SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

DB Press

元McKinsey/現Domoのアーサー氏が語る「CDO(最高データ責任者)」の役割とは?

データドリブン企業への変革を加速させる「データアンバサダー」の必要性

 米国企業などと比べるとまだ数は少ないものの、日本でもデータ活用やデジタル戦略を統括するCDO(Chief Data Officer:最高データ責任者)を設ける企業が徐々に増えてきました。しかし、データ活用を企業全体、ひいては社会全体に普及させていくにはデータ活用のアプローチを表面的に変えるだけではなかなか難しいとも言えます。今回は2022年1月に、SaaS型のデータ分析ツールで高いシェアを誇るDomoのCDOに就任したモハメド・アーサー(Mohammed Aaser)氏に、企業のデジタル戦略を指揮するCDO、そして同社が新たな役職として提唱している「データアンバサダー」の役割について話をうかがいました。

McKinsey時代に出会った「Domo」に驚き

──まずはアーサーさんの経歴を教えていただけますか。今年1月にDomoのCDOに就任されたと聞いていますが、Domoに入社されるまでの経緯についても教えてください。

 私はこの15年ほどずっと、データアナリティクスに関わる仕事をしてきました。Domoに入る前は「McKinsey & Company(以下、McKinsey)」でデータアナリティクスに関わる部門を立ち上げ、そこで企業のマネージャなどにデータの扱い方をトレーニングしてきました。その後はいったんMcKinseyを離れ、「Ameriprise Financial」という金融サービス企業でアナリティクス部門のエグゼクティブとして、200万人の顧客データを戦略的に扱いながら同社のウェルスマネジメント事業に関わってきた経験をもちます。

 2018年に再びMcKinseyに戻り、CDOとしてデータアセットやデータプロダクトの扱い方を様々な部門に教えながら全社的なデータ戦略を指揮してきたほか、様々な業界の顧客に対してデータをビジネスで活用するための施策をコンサルしてきました。特にコロナ禍に入ってからは、消費者の行動に関するインサイトをデータから求めようとする企業が増えましたが、そうした流れを捉える方法をアドバイスすることも多かったですね。

画像を説明するテキストなくても可
Domo CDO(Chief Data Officer:最高データ責任者) モハメド・アーサー氏

 Domoという会社を知ったのはちょうどMcKinseyに戻ってからです。McKinseyでは様々なデータ分析ツールを使っていたのですが、Domoはその一つで、とにかくデータアセットを非常に速く使えることに驚きました

 実は、McKinseyに戻るまではDomoのことはあまり知らなかったのです。Domoに移籍した友人の1人が前職でDomoを使い始めていて「これはただのBIツールじゃない! ワンプラットフォームですべてのデータを扱えるすごいものだ」と強く勧められました。はじめは半信半疑だったのですが、使い始めるとたしかに彼の言う通りでしたね。

 データの接続や統合、保存、可視化、APIベースの連携、アプリケーション開発、AIとの親和性など、一般的なBIツールの範疇を超えていたのです。McKinseyでもDomoを採用してから数多くのイノベーションが実現するのを目の当たりにしてきましたが、そのイノベーションを起こすスピードがとにかく速い。そうした経緯からDomoに興味をもち、結果的にCDOとして入社することになりました。

──DomoのCDOとして、アーサーさんは現在、どんな業務に取り組まれているのでしょうか。

 私のDomoでのミッションは大きく2つあります。一つは、Domoのユーザーがよりハイレベルなデータ体験を得られるよう支援していくことです。ユーザーがデータにもとづいたデジタル戦略を推進し、より多くのイノベーションをより速く起こせるよう、データ活用のスキルとマインドセットをトレーニングしていく。その責任をDomoを代表する「データアンバサダー」として担っています

 もう一つのミッションは、Domo自身をより高いレベルのデータ企業へと成長させることです。そのためにはDomoを構成する多くの従業員のデータスキルを上げ、データに対して正しいマインドセットで臨めるデータアンバサダーを育成していく必要があります。Domo自身がデータをより良く扱えるようになれば、その成果は必ずユーザーを支援していくうえで大きな力となるはずです。

次のページ
ビジネスに精通していることが“第一条件”

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

五味明子(ゴミ アキコ)

IT系出版社で編集者としてキャリアを積んだのち、2011年からフリーランスライターとして活動中。フィールドワークはオープンソース、クラウドコンピューティング、データアナリティクスなどエンタープライズITが中心で海外カンファレンスの取材が多い。
Twitter(@g3akk)や自身のブログでITニュース...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

小山 奨太(編集部)(コヤマ ショウタ)

EnterpriseZine編集部所属。製造小売業の情報システム部門で運用保守、DX推進などを経験。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/16643 2022/10/06 08:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング