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「Web3.0が来たぞ!」と言うために足りないものとは? 人気エバンジェリスト西脇資哲氏に訊ねる

新時代の到来にも適応できる、プレゼンテーションやコミュニケーションで磨くべき“不変の本質”とは


 企業の魅力やサービスの提供価値を最大限に伝える専門職、「エバンジェリスト」と呼ばれる役割が注目を集めている。その第一人者とも言える、マイクロソフトのカリスマエバンジェリスト西脇資哲氏は、月30件ものオンラインプレゼンテーションを実施し、マイクロソフトのセールスおよび企業価値向上に貢献。IT領域において、自身も高いプレゼンスを発揮している。そんな西脇氏は、ブロックチェーンやメタバースなどの一般化が進む「Web3.0」について、どのように捉えているのか。その見解や予測を踏まえ、IT領域に身を置く人が備えるべき事項について示唆をいただいた。

注目集める「Web3.0」に期待もサービスなどに課題

──近年、ブロックチェーンやメタバースなど新たな技術の実用化が進み、次世代のインターネットの在り方を表す概念として「Web3.0」が急速に注目を集めています。

 本当にさまざまなテクノロジーが出てきましたよね。カギとなるのは「ブロックチェーン」の技術です。これまでWeb2.0を牽引してきたGAFAに代わり、「DAO(ダオ)」と呼ばれる分散型自律組織が注目されたり、コピーが容易なデジタルコンテンツに資産的価値を付与する「NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)」が実用化しつつあるなど、ブロックチェーンを軸とした様々なテクノロジーが続々と登場しています。メタバースも空間の定義という意味では、ブロックチェーンの活用例の一つといえるでしょう。

 もちろん、一つひとつのテクノロジーやサービスについて、本当に浸透するかどうかはわかりませんが、「誰もがそろそろ新しい波が来ることを感じて期待している」状況であることは間違いないと断言できます。多くの人がWeb2.0時代のプレーヤーであるGAFAをはじめ、SNSではFacebookやTwitterなどの大活躍に飽き飽きしていて、「もういいでしょ」と心理的な変化が起きている。そういたネガティブな気持ちからも、新しいプレーヤーに対する待望やプラットフォームの変化などポジティブな期待感も高まっています。「変わりたい」「変わってほしい」というエネルギーが満ちてきていて、実際のところ「今を変えたい」という人は、「必死に頑張っている」フェーズなのではないでしょうか。

──マイクロソフトは、Web2.0の勝ち組として挙げられることも多いですね。そんな同社のエバンジェリストとして活躍する西脇さんは、Web3.0に対してどのような期待を抱いているのでしょうか。

 まず、一般論でいえばWeb1.0の時代、いわゆるブログやWebサイトなど情報の流れが一方通行だったものがWeb2.0で双方向になったわけですよね。そこに空間の定義が加わり新しい経済活動が起きることがWeb3.0であり、様々な可能性が広がっています。たとえば、ネット上での会議は平面でしたが、それが空間に広がってくるとメタバースはもちろん、デジタルツインのようなネット上に『もう一つの地球』ができるなど、新しい空間が作られるでしょう。そのような空間的な拡張に期待をしています。

マイクロソフト株式会社 テクニカル・ソリューション・エバンジェリスト 西脇資哲氏
日本マイクロソフト株式会社 テクニカル・ソリューション・エバンジェリスト 西脇資哲氏

 そして二つ目は、リアルで実現できることだけでなく、それ以上のことも含めて誰でも参加できるような世界を実現できる点です。私たちのいるリアル空間では、ハンディキャップをもつ人にとって参加しにくい領域がまだ残っていると思います。でも、Web3.0の世界になれば、その制約がもっと小さくなり、誰もが自由に参加できるようになるのではないでしょうか。たとえば、家にいながらベッドの上からでもまったく別の世界に行き、実空間と同じ体験をするなど、色々なことができるようになるでしょう。もちろん、Web2.0の世界も残りますが、新しい空間やコミュニティが登場し共存するイメージですね。

 ただ、私がはっきりと「Web3.0が来たぞ!」と宣言できないのは、Web3.0を代表する『キラーアプリ』がまだ登場していないからです。メタバースが話題になっても、まだ決して「普及した」と言えるレベルにはなっていないですよね。現に何億円もかけたメタバース空間に行ってみても毎日10人しか来ていないとか、残念ながらそれが実情です。Web2.0におけるTwitterやFacebookなどに該当するサービスやコンテンツが出てこないと、「Web3.0到来!」とは言い難いでしょう。

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広がる可能性にインフラは成熟も、ソフト面ではまだまだ

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この記事の著者

伊藤真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

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