日本IBMは、企業情報システム開発者にマッシュアップ開発/実行環境を提供するミドルウェア製品「WebSphere sMash V1.0」の日本語対応版の出荷を6月20日より開始する。


 WebSphere sMash V1.0日本語対応版の出荷に先駆けて、12日、日本IBM箱崎事業所において「WebSphereマッシュアップ戦略 新製品説明会」が催された。

 発表会の冒頭で、日本IBM理事 WebSphere事業部長デビッド・ベイト氏は、いままで個人のWebサイトに多く使われていたマッシュアップが、急速にエンタープライズエリアに広がっていることを強調した。Netcraft社の調査によると22%の企業がマッシュアップをすでに利用し、2年以内に利用を検討している企業は42%に上るという。

日本IBM理事 WebSphere事業部長 デビッド・ベイト氏
日本IBM理事 WebSphere事業部長 デビッド・ベイト氏

 WebSphere sMashは、マッシュアップ技術を企業のアプリケーションで適用するための取り組みのひとつであり、Web 2.0とマッシュアップによってSOAを拡張するものだ。情報システム開発者が企業内外のサービスを組み合わせて、エンドユーザーがマッシュアップ部品として利用できる環境を開発、構築することに主眼が置かれている。

適用シナリオ
適用シナリオ

 WebSphere sMashのコンセプトは、「スピード」「シンプル」「アジリティ」。スクリプト言語PHPおよびGroobyがサポートされ、RSSやREST、AJAXというWeb2.0技術ももちろんサポートする。ブラウザベースの開発環境を用意し、容易な配置と実行を実現している。アプリケーション中心の実行環境は、1アプリケーション:1 JavaVM(仮想マシン)とされており、アプリケーションの配備は不要。また、利用可能な65以上のモジュールが用意されている。

アセンブルの例
アセンブルの例
実行結果
実行結果

 WebSphere sMashは、2007年6月よりIBMが運営している「Project Zero」から生まれた製品であるという特徴がある。このプロジェクトは「IBMソフトウェアの新製品開発プロセスを公開し、多くの開発者のフィードバックを得ながら開発を進める」ために行われた。Project Zeroで公開しているWebSphere sMash Developer Editionは、無償でダウンロードし利用できる。Project Zeroではソースコードも公開されているが、いわゆるオープンソースではなく、ソースの改変や再配布は許可されていていない。

 WebSphere sMashには、IBM商用ソフトウェアの標準サポートが提供される製品版(143万円より)と、「WebSphere sMash Developer Edition」「Project Zero」の2つの無償版が用意されている。製品版は、CPFの数に関係なく5つのアプリケーションインスタンスまで利用できる。Developer Editionは開発者向けのライセンスであり、開発者がアプリケーションをビルドするための標準サポートがなく、4つのプロセッサコアまでの利用、1つのロケーションで4つのコピーまで、再配布できないなどの制限がある。Project Zeroは、最新実装(リリース前のバージョン)のコミュニティ版でサポートはない。

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