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製品導入だけじゃない、アドビのコンサルティング部隊のはたらき


 ベンダーが提供するコンサルティングのサービスと言うと、提供しているソフトウェアやサービスをより高度に使いこなすための技術支援が多い。たとえばOracleならデータベースをより高速化するための高度なチューニングを、マイクロソフトにはAzureの上でSAPのアプリケーションを動かすことに特化した支援チームもある。アドビシステムズでは、そのような自社サービスに紐付くベンダー特有のコンサルティングサービスはもちろんあるが、その枠を超え企業のデジタル変革をサポートするためのコンサルティングのサービスに力を入れている。

アドビのコンサルティングチームは製品導入を超えて顧客のデジタル変革を支援する

 アドビシステムズ 常務執行役員 アドビ カスタマーソリューションズ統括本部長 須部 恒氏
(左)アドビシステムズ 常務執行役員 アドビ カスタマーソリューションズ統括本部長 須部 恒氏
(右)カスタマー ソリューションズ統括本部 プロフェッショナル サービス事業本部 事業本部長
小沢 匠氏

 アドビシステムズの常務執行役員 アドビ カスタマーソリューションズ統括本部長の須部 恒氏は、同社で3つの領域のコンサルティングサービス部門を統括している。1つがソリューションコンサルティング統括部で、ここはいわゆるプリセールス部隊だ。このチームは主に営業担当者と一緒に動き、顧客企業に提案を行ったり、顧客の提案依頼書に対応したりしている。2つめが、プロフェッショナルサービス事業本部。ここは、有償でのコンサルティングサービスを提供する部隊だ。

 3つめはデジタルマーケティング カスタマーサクセスとデジタルメディア カスタマーサクセスと言う2つのマネジメント本部。これらはアドビのデジタルマーケティング、デジタルエクスペリエンスのソリューションを導入している企業における、製品やサービスの利活用促進を行うチームだ。「ここでは、既存顧客の契約の更新やアップセルにつながるような活動をしています。営業担当が主に新規顧客の獲得に重きを置くのに対し、こちらは既存顧客の満足度を向上し製品やサービスを使い続けてもらうことに注力しています」と須部氏。

 このカスタマーサクセス マネジメントの組織は、アドビの製品がクラウドベースになってから重要度を増している。サブスクリプション型のクラウドビジネスでは、顧客満足度を向上し顧客の離脱を防ぐことが重要だ。顧客が既存のサービスを使い続けてくれ、さらに利用を拡大してもらう。これができると、サブスクリプション型のビジネスは安定的に成長する。このようなカスタマーサクセスを支援する組織は、クラウドビジネスで成功を収めているSalesforceも力を入れている。

 これらアドビのコンサルティングの組織は、4年半程前から本格的に日本で活動を開始した。最初は小さかった体制も、順調に拡大し現在日本で180名規模にまで成長している。中でも大きくなったのが、プロフェッショナルサービスの部門だ。「他のコンサルティングの部隊は、顧客が利用している製品などライセンスに基づいてサービスを提供します。一方プロフェッショナルサービスは、ライセンスには基づかずに自ら顧客の課題解決でビジネスを拡大できる組織です」(須部氏)。そのためプロフェッショナルサービスには、コンサルタントだけでなく専任の営業担当者もいるのだ。

 コンサルティングのサービスでアドビが今力を入れているのが、デジタルマーケティングからアプローチして企業顧客のデジタルエクスペリエンスを向上させるソリューションだ。少し前からマーケティングオートメーションが話題となり、この領域は急激に注目されている。しかしながら、まだまだ成熟した市場とは言えない。製品やサービスさえあれば、あとはパートナーに任せていればどんどん市場拡大するというわけでもない。自分たちでビジネスを開拓する必要がある。この領域を開拓し、顧客のデジタル変革をサポートするのがプロフェッショナルサービスの部隊というわけだ。

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アドビの製品に紐付かずに実地の課題解決を行う

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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