マネーフォワードは、アマゾンウェブサービスを活用し、Fintechサービスの共通基盤である「マネーフォワードFintechプラットフォーム」提供開始を発表した。まずは第一弾として、横浜銀行に導入するとしている。
「マネーフォワードFintechプラットフォーム」は、金融関連サービスの資産データや決済データを蓄積・分析し、Fintech企業をはじめとするパートナー企業の提供サービスと連携できる共通基盤だという。本プラットフォームは、AWSが提供するストレージや分析などができるサービス(マネージドサービス)を活用して構築しており、効率的なAPIの管理や運用が可能になるほか、金融機関とセキュアなデータ連携が可能だとしている。
「マネーフォワードFintechプラットフォーム」の機能
- アカウントアグリゲーション基盤(X Business Aggregation):アカウントアグリゲーション技術により、2600以上の金融関連サービスと連携し、データ取得できる
- データベース(X Cloud Storage):アカウントアグリゲーション基盤を通じて収集した資産データや決済データを蓄積できる
- データ分析基盤(X Insight Marketing):データベースをもとに、マーケティングオートメーションにより分析できる
- ID/認証基盤:インターネットバンキングなどの金融機関IDだけで、すべてのサービスを提供できる(SSOに対応)
- 連携パートナーサービス:Fintech企業をはじめとするパートナー企業の提供サービスを提供できる
横浜銀行の導入について
第一弾として、本プラットフォームを横浜銀行が提供する法人向け無料会員制ポータルサイト「〈はまぎん〉ビジネスコネクト」に導入するという。本プラットフォーム導入により、同ポータルサイトで複数金融機関の口座データの一元管理が可能になるとしている。なお、口座データの取得は、アカウントアグリゲーション基盤を活用して行っているという。
3月21日に行われた会見ではAWSの執行役員の鶴田規久氏、マネーフォワード 執行役員でありマネーフォワード エックスカンパニーのCOOの神田潤一氏、横浜銀行 執行役員の田坂勇介氏が発表を行った。それぞれ以下のように述べた。
「これまでどちらかといえば低コストインフラであるという位置づけだったが、2017年前後から金融業界における戦略的なインフラ基盤のシステムに変わった。AWSは、金融ビジネス変革のパートナーとして金融機関を支援していきたい」(AWS 鶴田氏)
「今回、横浜銀行の無料会員制ポータルであるはまぎんビジネスコネクトにマネーフォワードFintechプラットフォームを導入した。BtoBtoCで培った能力を活かし、金融機関向けのUI/UX提供やコンサルティングを今後も拡大していく」(マネーフォワード 神田氏)
「Fintechサービスとの連携を強化するため、データ分析基盤を構築する。自行データに加え、他行・他社のトラン ザクションデータの活用することで、お客さまの成長タイミングや業績の変化等の企業実態をより早く把握し、オンライン・オフラインの両面から適時適切なタイミングでのサポートを実現していきたい」(横浜銀行 田坂氏)
【関連記事】
・マネーフォワードケッサイ、BizteXとパートナー契約締結で自動化実現
・マネーフォワード、インテックと金融機関向けサービスにおける協業開始
・マネーフォワード、NTTデータ提供のプラットフォームと連携 金融機関における法人顧客のDX化を目指す