Sansanのデータ統括組織「DSOC」は、岩手県釜石市と同社の名刺交換ネットワークデータを分析・活用し、同市と他の市区町村間のビジネス上のつながりを可視化する「ビジネス関係人口」を分析する実証実験を開始した。
釜石市は、市の行政戦略として「オープンシティ戦略」を掲げており、今回の実証実験を通して他市区町村とのビジネス上のつながりの強さや、名刺交換量の推移を数値データとして明らかにし、データを活用した行政の政策立案や決定に役立てることを目指すとしている。
ビジネス関係人口とは、名刺アプリ「Eight」の名刺交換に関する統計的データを基に、ビジネス上の観点から「関係人口」に関する分析をおこなったもの。Eight上で、ある市区町村の名刺を取り込んだことがあるユーザー数を集計し、当該市区町村の一人の労働者が、どのくらい多く名刺交換をしているのかを可視化したという。具体的な取り組みは以下のとおり。
- ビジネス関係人口定期レポートを送付・議論
- 最新のビジネス関係人口の推移
- ベンチマーク自治体との比較
- 近隣自治体との比較
- 類似自治体との比較
- 関係の強い・弱い業界の把握
- その他のデータ可視化
同社は今後、釜石市の企業における名刺交換データのトレンドを分析し、ビジネスの観点で有効であった行政施策の発掘、裏付けに貢献。また、関係の強い業界、弱い業界を名刺交換のネットワークから分析することにより、エビデンスに基づいた行政判断を後押しするとしている。
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