通す企画書を作るポイントは3つしかありません。これさえ押さえれば、3ページでかまわないのです。
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予算の決裁を得ることが最優先
前回、「スピード感のある企画書」が大切と述べました。では企画書はどんな場面に使われるのでしょうか? 実は「企画書」という言葉は辞典にありません。不思議ですが、提案書といっていたものが、より企画性を強めたい、といった用途でそういう呼び名になっていったのではないかと思われますが、ここで定義させてもらいしょう。
企画書はプレゼンテーションの場で使われます。業種や職種に限らず、ビジネスパーソンがプレゼンに臨む機会は増えています。相手が社外のクライアントであったり、社内の上司であったり、大きな会場であったり、小さな応接で相手と二人きりだったり、いろんなパターンがありますが、その目的はただひとつ。
- ビジネスプランを提案して予算の決裁を得ること
つまり、企画書は、
相手にビジネスプランをわかりやすく説明して予算の決裁を得るためのツール
と定義していいでしょう。
ポイントは3つしかない
では、そこで活躍する企画書とは?
そんなプレゼンの場で、「プレゼンされる側」に立ってみると、いざ決裁しようと思うときポイントは3つしかないことがわかります。
- 「その企画は自分にとってどんなメリットがあるのか」
- 「その企画はいつまでにできるのか」
- 「その企画にいくらかかるのか」
つまり、
- 「メリット」
- 「スケジュール」
- 「予算」
この3つです。
逆にこのうちどれかひとつでも抜けていると決裁できません。逆に言えば、この3つさえきちんと伝われば企画書として最低限の条件をなしていると言えます。3ページでよいのです。その「メリット」についてデータを用いたり、詳細に説明を付加したりすることにより、企画書の分量や構成がだんだん増えるのだと言っていいでしょう。
ここで気をつけたいのが「メリット」。「相手のためのメリット」ではなく「自分のメリット」を書く人が少なからずいることです。『貴社がこの企画を実施してくれば、弊社は四半期の目標を達成することは間違いありません』。まさか、そんなこと書く人はいないと思いますが、そんなニュアンスがにじみ出てしまっている企画書は少なくありません。「そんなの関係ねぇよ! うちには」と思われて終わりですよね。
企画書は「相手のメリット」を書くこと
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藤木 俊明(フジキ トシアキ)
早稲田大学教育学部卒業(広末涼子やハンカチ王子の遠い先輩)。リクルート、ぴあを経て、現有限会社ガーデンシティ・プランニング代表取締役/明治大学リバティアカデミー講師。プレゼンツールの制作に定評があり、講演、セミナー活動の他、下記の著書を出版。とくに「明日のプレゼンで使える企画書・提案書のつくりかた」...
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