会見に先立ち、挨拶を行ったシトリックス代表取締役社長 マイケル・キング氏は、日本における重要なテーマとして、「デスクトップ仮想化&BYOD」「ネットワーク&クラウド」「モバイルワークスタイル」の三点を挙げ、その中でも「第三世代に入ったモバイルワークスタイルがキーとなる」と語った。
また、同社シニアバイスプレジデント兼CMO スティーブ・ダヒーブ氏によれば、「シトリックスは20年の歴史の中で一貫してモバイルワークスタイルに焦点をあててきた」という。その上でダヒーブ氏はモバイルワークスタイルのポイントとして「Workflow」「Workforce」「Workplace」を挙げた。
新製品のXenDesktop 7について、「モバイル、シンプル、スケーラブルという3つのキーワードがある」と語るのは、同社テクノロジー&ソリューションズシニアマネージャー竹内裕治氏。
XenDesktop 7はHDXMobile技術により、従来モバイルでの使用を考慮されていなかったWindowsアプリケーションが、モバイルデバイス上で利用できるようになった。これに加え、GPS、センサー、カメラなどモバイルデバイス特有の機能もサポートされるという。また、Mobile SDK for Windows Appsでモバイルデバイスに適したアプリケーションの開発が可能となるため、デバイス側から音声や映像をサーバ上のWindowsアプリケーションと連携させる機能が追加されている。
「さらに、これまでの製品ではデスクトップを配信する仕組みとアプリケーションを配信する仕組みは別々に運用されるものでしたが、統合され一緒に運用することができるようになりました」(竹内氏)
XenDesktop 7には従来のVDI、Enterprise、Platinumに加え、Appというエディションが追加された。これはサーバ共有デスクトップ機能とサーバベースのアプリケーションの利用が可能となる。また、XenApp6.5も単独で提供される。製品希望小売価格は17,100円(1ユーザー/デバイス ライセンス)、35,100円(1同時接続ライセンス)から。
モバイルデバイスを企業のIT環境で活用していくためのソリューションがXenMobile Enterpriseだ。
同社事業開発本部プロダクトマーケティング部シニアプロダクトマーケティングマネージャーの的場謙一郎氏によれば、XenMobile Enterpriseは「業務用アプリケーションとデバイス上にあるパーソナルなアプリケーションを区別して取り扱うことができる。業務用アプリケーションをコンテナ化し、パーソナルなアプリケーションから容易にアクセスできないようにしている」という。
従来のVPNではデバイスが社内ネットワークにアクセスできる状態であれば、パーソナルなアプリケーションからも社内ネットワークにアクセスできていた。これをアプリケーション単位のマイクロVPNとすることでパーソナルなアプリケーションからは社内のネットワークにアクセスできないようにする。製品希望小売価格は9,750円(1デバイスあたりの年間ライセンス)から。
ShareFileはドキュメントの共有だけでなく、編集も可能となる。
「これまで標準で利用できるのはシトリックスが提供するサーバであり、オプションとして自前のサーバを利用できたが、今回新たにMicrosoft Windows Azureにもアクセスできるようになる。また、モバイルからShareFileのアプリの中で、Microsoft Officeのデータの編集、PDFにフリーハンドでの注釈の追加が可能になる。さらに、SharePointのチェックイン・チェックアウトもサポートする」(的場氏)
価格を含む詳細についてはhttp://www.citrix.co.jp/で7月10日より掲載の予定。
関連URL: シトリックス・システムズ・ジャパン