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AWS、Dockerに対応したAmazon EC2 Container Serviceを発表


 Amazon Web Services(以下、AWS)が開催する「re:Invent」2日目(11月13日)はコンテナ技術に対応したAmazon EC2 Container Serviceがハイライトとなった。新しいAmazon EC2インスタンスとなる「C4」も発表。加えてイベントドリブンなコンピュートサービス「AWS Lambda」を発表した。

Linux上のコンテナ型仮想化技術「Docker」が人気急上昇中

 前日は新しいデータベースエンジン「Amazon Aurora」やセキュリティのサービス群など、どちらかというと運用管理に関係する発表でまとめられていたのに対し、2日目は開発者向けの機能発表が続いた。

 基調講演にはAmazon.com CTOのWerner Vogels氏が登壇。最初の事例紹介には日本の回転すしチェーン「あきんどスシロー」が取り上げられた。皿につけたRFIDタグの情報をKinesisで収集し、EC2、S3、Redshiftなどで構成したビッグデータ分析で経営効率化に貢献した事例だ。トップに取り上げられるということはそれだけ先進的な活用事例だと評価されているということだ(余談だが日本の誰かがKinesisにひっかけて「キネスシ」と言ったら、Vogels氏にはかなりツボだったとか)。

Werner Vogels氏
Werner Vogels氏

 スシローの後にはAWSと関係があり、最近注目が高まっている企業やサービスが次々と登壇した。例えばデータ分析基盤の「Splunk」、音楽サービスの「Omnifone」、医療や企業でのGoogleグラス活用の「Pristine」など。なかでも「ウェザーチャンネル」でおなじみの天気情報サービス「The Weather Company」は「これからビッグデータのプラットフォーム企業となる」とビジョンを表明していた。

 さて2日目のハイライトである。Vogels氏は近年アプリ開発者の間でコンテナが注目されているところから話を切り出した。なかでもLinux上のコンテナ型仮想化技術「Docker」が人気急上昇中で、今後ますます注目を集めそうな勢いがある。

 私感ではあるが、これまで仮想化というのはOS周辺に目が向いている技術で、どちらかというと運用管理側の目線で作られている。一方、最近流行のコンテナ技術はアプリケーションの実行環境を「コンテナ」でまとめており、アプリケーション実行環境に目が向いている。もしかしたら仮想化技術はいまアプリケーションを中心とした新しい段階へと発展しているところなのかもしれない。

 それはともかくコンテナが注目される背景に触れた後に、AWSはAmazon EC2 Container Serviceを発表した。簡単に言うとDockerコンテナ管理サービスである。分散アプリケーションの起動や管理を実現し、ユーザーはクラスタ管理や構成管理の保守を行う必要がなくなるのがメリットだ。

 すでにAWSのEC2上ではDockerを稼働させることができていたものの、新サービスではより簡便に使えるようになる。厳密にいえばこの新サービスはEC2の付加サービスのようなもの。このサービス自体の利用料は無料で、ユーザーはEC2やEBSを利用した分だけ払えばよい。なお現時点では「US-East」リージョンで限定プレビューとなっている。

 ステージにはDocker CEOのBen Golub氏も登壇。Dockerはまだ若い企業で、2014年6月に正式版となるDocker 1.0を発表したばかり。Golub氏は今後Dockerが「アプリケーションのプラットフォームを目指す」というビジョンとロードマップを示した。

Ben Golub氏
Ben Golub氏

 Amazon EC2に関連して、EC2史上最強の新しいインスタンス「C4」も発表された。最新のIntel Xeon E5-2666 v3 (Haswell) プロセッサをベースとしており、クロックは2.9GHz。これまでのインスタンスではvCPUは32が上限だったところ、C4では36まで増えている。相当パワフルなインスタンスとなりそうだ。

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Amazon Lambda

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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