TMSLは、システムの機能制限、リソース制御やアクセス制御などにより、特定の用途にのみシステムを使用できるようにするロックダウンにより、不正プログラムの侵入・実行を防止するウイルス対策ソフト。
パターンファイル不要のため、大容量のパターンファイル読み込みやウイルス検索によるシステムパフォーマンスの低下がなく、パターンファイルを更新する際の動作検証を行う必要もない。
そのため、安定稼働が重視される制御システム(組立工場の生産ラインなど)や組込機器(ATM、POS、工作機械、分析装置、デジタルサイネージなど)といった特定用途端末、クローズド環境にある端末などを効果的に保護することができるという。
また、脆弱性攻撃対策機能も搭載しており、USBなどの外部記憶媒体やネットワークなどを介して行われる脆弱性を利用した攻撃や、実行中のプロセスに対する攻撃を防止する。
未知の脅威や脆弱性攻撃からも端末を多層的に守ることができるため、新たな脆弱性などへの修正プログラムが提供されないサポート切れOSなどいわゆるレガシーOS搭載端末のセキュリティ対策としても有効だとしている。
TMSL2.0では、セキュリティの運用を向上させる「管理コンソール」と、より細やかなセキュリティ対策を実現する「書き込み制御機能」を新たに搭載した。
「管理コンソール」は、集中監視、代理ウイルス検索、原因分析などの機能を実装した管理ツールで、管理下にある端末を集中監視することにより、検知したインシデントを管理者に通知する。
さらに、代理ウイルス検索により、起動をブロックされたファイルが不正プログラムかどうかを管理コンソール側でチェックし、対象端末にある当該ファイルを管理コンソール側から削除、隔離などの対処を実施することができる。
「書き込み制御機能」は、不正プログラムや誤操作によるファイルの改ざんを防止する機能で、これにより、システムが正常に稼働するために必要な重要ファイルの健全性を維持することが可能になる。