Shoeisha Technology Media

EnterpriseZine(エンタープライズジン)テクノロジーでビジネスを加速するための実践Webメディア

テーマ別に探す

Pokemon Go、ゲットされたのはユーザーのプライバシーだった?

2016/07/14 17:53

 2016年7月、ポケモンの名前がまた、世界中を駆け巡っている。「Pokemon Go」と呼ばれるスマートフォンアプリが世界各国で公開され、大人気であると伝えられている。すでに、全米のAndroidユーザーの5%以上がこのアプリをインストールしていると、ある記事では伝えている。東証一部市場における任天堂の株価はこの1週間のうちに1.5倍以上にもなった。ものすごい影響である。日本市場においても近日中に同アプリが公開されるという予測もあり、筆者同様に、今か今かと待ち遠しく思っている方も多いだろう。

 ポケモンといえば、かつて一世を風靡した、そして現在でも引き続き人気の携帯ゲーム機用のゲームソフトである。かくいう筆者も初代ポケモン世代で、小学生の時は携帯ゲーム機を持って、友人とよく「通信」をしたものだった。キュートなポケモンは子どもたちの人気の的で、筆者もピカチュウが大好きな妹と一緒に毎週欠かさずポケモンのアニメも見ていた。当時確認されていた(?)151匹のポケモンを、歌と一緒に全て言えるというのが当時の子どもたちのトレンドであった。

 ポケモンが当時のゲームにおいて革新的だった点は、友達と「通信」をして、手持ちのポケモンを戦わせたり、交換したりすることができた点にあった。この「通信」には、今では信じられないことだが、専用のケーブルが必要であった。友人の家に遊びに行くときにケーブルを忘れてしまうと、あるいは特定の機種で必要なコネクタを忘れてしまうと、「通信」ができなかった。おおよそ20年以上前のことである。

 時は過ぎ、2016年7月、ポケモンの名前がまた、世界中を駆け巡っている。「Pokemon Go」と呼ばれるスマートフォンアプリが世界各国で公開され、大人気であると伝えられている。すでに、全米のAndroidユーザーの5%以上がこのアプリをインストールしていると、ある記事では伝えている。東証一部市場における任天堂の株価はこの1週間のうちに1.5倍以上にもなった。ものすごい影響である。日本市場においても近日中に同アプリが公開されるという予測もあり、筆者同様に、今か今かと待ち遠しく思っている方も多いだろう。

 ところが、そんな順風満帆と思われる「Pokemon Go」に問題が投げかけられている。iPhone及びiPadからGoogleアカウントを使ってPokemon Goにサインアップすると、ユーザーから明示的な同意を得ることなく、「フルアカウントアクセス」が付与されてしまうという問題があることが指摘された。

 フルアカウントアクセスを付与されたアプリは、Googleアカウントのほぼすべての情報を表示、変更することができる。例えば、Gmail、GoogleカレンダーやGoogle Docsでユーザーが利用している内容を表示したり、変更したりすることができるということだ。アプリ開発元のNianticによると、この問題はアプリの設計上予定されていたものではなく、いわゆるバグであるということだ。Nianticはまた、このバグを修正するアップデートプログラムを24時間以内に公開することを告知している(2016年7月13日現在)。

写真左/中央:Pokémon Goの画面、 写真右:「位置ゲーとしての完成度とキャラクターの完成度が高く、それでいて楽しみ方が簡単すぎます」と語るユーザー【写真提供:西脇資哲】
写真左/中央:Pokemon Goの画面、
写真右:「位置ゲーとしての完成度とキャラクターの完成度が高く、それでいて楽しみ方が簡単すぎます」と語るユーザー【写真提供:西脇資哲】

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。


著者プロフィール

  • 加藤 尚徳(カトウ ナオノリ)

    株式会社KDDI総研において、情報法制(プライバシー・個人情報等)を中心とした法制度や技術の調査・研究・コンサル業務に従事。また、大学の非常勤講師として、情報法、知的財産法、情報セキュリティに関する講義を担当している。総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻単位取得満期退学、修士(情報学)...

バックナンバー

連載:IoTとプライバシーの問題~つながることの個人への影響~

この記事もオススメ

All contents copyright © 2006-2017 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5