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日本IBM、生成AIや音声認識AIを活用した医療従事者向け「病院業務支援AIソリューション」を提供

 日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、電子カルテ・システム「IBM Clinical Information System」(以下、CIS)の拡張機能として、生成AIや音声認識AIを活用して病院における記録作成や医療文書作成といった非診療業務をほぼ自動化し、医療従事者の業務負荷の削減を目指す「病院業務支援AIソリューション」を開発。最初の機能となる「退院サマリーのドラフト自動作成機能」を、7月17日より提供開始した。

 同社は、全国61の病院施設で導入・稼働(2025年7月現在)しているCISの拡張機能として、CISから取得した患者のカルテなどの情報をもとに、生成AIや音声認識AIを活用して退院サマリーなどの医療文書のドラフトを自動生成し、医療従事者の非診断業務を支援するソリューションを開発したとしている。

病院業務支援AIソリューションの特徴
  • CISとのシームレスな連携:同ソリューションは、医療情報交換のための国際標準規格であるHL7 FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)を介してCISから取得した患者のカルテなどの情報をもとに、退院サマリーなどの医療文書のドラフトを自動生成。作成された文書は、CISクライアントを通じて直接CISに取り込めるという。CISへの取りみには医療従事者による確認が必要な設計となっており、医師や看護師により適切に確認、修正された内容のみがCISに保存されるとしている。
  • マルチ生成AIプラットフォーム対応による柔軟性の確保:同ソリューションは、IBM watsonxのほか、Azure OpenAI、Amazon Bedrockといった生成AIプラットフォーム上で稼働することが可能。これにより、医療機関それぞれの要件や予算、セキュリティーポリシーに応じて最適な生成AIプラットフォームを選択できるという。さらに、クラウド環境だけでなく、オンプレミス環境での稼働も可能であり、患者情報の機密性をより重視する医療機関や、独自のセキュリティーポリシーを持つ医療機関のニーズにも対応しているとのことだ。
提供機能

 同ソリューションの最初の機能として、生成AIを活用した退院サマリーのドラフト自動作成機能を提供するという。同機能は、医療機関と協力して実証を行い、医療従事者の記録業務時間の短縮に寄与することが確認されているとした。

画面イメージ(退院サマリーのドラフト)[画像クリックで拡大]

画面イメージ(退院サマリーのドラフト)

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画面イメージ(電子カルテに反映された退院サマリー)[画像クリックで拡大]

画面イメージ(電子カルテに反映された退院サマリー)

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 また同社は、音声認識AIと生成AIを活用し、医療カンファレンスやインフォームドコンセント、外来診療記録の音声からそれぞれのサマリーのドラフトを作成する機能や、生成AIを活用した看護記録のドラフト作成機能の開発を進めており、医療機関における検証後、順次提供開始する予定だとしている。

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