警察庁は、関東管区警察局サイバー特別捜査部において、世界各国で少なくとも2,000件の被害が確認されているランサムウェア「Phobos/8Base」によって暗号化された被害データを復号するツールを開発したと発表。2025年6月、警察庁サイバー警察局からユーロポール(欧州刑事警察機構)に提供したという。
警察庁は今回の情報発信について、世界中の被害企業等の被害回復が可能となるよう、日本警察が米国FBIの協力を得ながら復号ツールを開発し、日本警察とユーロポール、米国FBIにおいて、同ツールの有意性が実証されたことから、ランサムウェア対策を世界規模で進め、その活用を促す観点から実施したものであると説明。
日本国内の被害企業等に対しては、最寄りの警察署等への相談を促すと共に、相談があった場合には、その求めに応じ、復号ツールを活用して被害回復作業を実施するとしている。なお、復号ツールは警察庁のホームページからダウンロードすることができる。

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