NTTドコモ、エムスリー、ソニーは、5月22日、医療機関・患者向けのICTやIoT活用における協業検討を開始した。
今回行われる協業検討では、NTTドコモとエムスリーが締結した資本・業務提携契約に基づいて、検討・実施していた協業プロジェクトと、エムスリーとソニーが「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」をきっかけに開始した新型コロナウイルス感染症対策での協業を元に、医療領域における新たな価値創造を探索する取り組みとして合意に至っている。
なお、協業検討の第1弾としては、VR・ARなどを活用した入院患者のバーチャル外出支援のトライアルを行う。同トライアルでは、病室でVRゴーグルを装着すると、周囲に360°の旅行映像が浮かび上がり、外出しているかのような感覚を味わえるプログラムや、ARで仮想のキャラクターとインタラクティブなコミュニケーションが取れるレクリエーションプログラムを検討する。
さらに、感染防止のため家族と直接会えない状況でも、撮影した家族の映像をリアルタイムでVRゴーグルに映し出して、家族などと一緒にいるかのような感覚を味わえる、バーチャル面会システムの検討も行う。
これらの取り組みは、千葉県千葉リハビリテーションセンターでのトライアルから開始する。
3社は今後、患者のQOL向上に加えて、医療現場でのICT・IoT活用の観点で、新型コロナウイルス感染患者の遠隔問診やモニタリング、遠隔での患者家族向けの治療説明やインフォームドコンセント、遠隔でのセカンドオピニオンの実現についても検討。医師と患者のコミュニケーションへの活用も視野に、幅広い課題解決を検討していく。