日立製作所(以下、日立)は、静岡銀行と共同開発する次世代オープン勘定系システムについて、1月4日から稼働を開始したことを発表した。
同社は、本システムを製品化し、次世代オープン勘定系パッケージとして他の金融機関への導入を進め、制度対応などエンハンス機能もパッケージに継続的に取り込んでいくという。今後、静岡銀行とさらなるパートナーシップの強化を図り、本パッケージのデファクトスタンダード化を目指すとしている。
また、金融庁が金融機関の基幹系システムに関する先進的な取り組みを支援する「基幹系システム・フロントランナー・サポートハブ」において、第1号案件として支援が決定しているという。
次世代オープン勘定系システムの特長
本システムは、Linuxベースのオープン基盤上で稼働する勘定系システムで、従来のメインフレームにおける勘定系システムのアーキテクチャーを刷新した。そのため、預金、為替、融資といった銀行業務を実現する「記帳決済システム」と、各種業務システムやチャネルサービスなどとの接続を統合する「バンキングハブシステム」の2つのシステムで構成されている。
1.記帳決済システム
勘定系システムの標準領域にあたる基幹業務の機能をコンポーネント化、パラメータ化し、機能同士の緩やかな連携を実現することで、個々の業務の特性や重要度に合わせ柔軟に最適な機能配置を実現できるアプリケーション構造に刷新している。これにより、従来の「複雑な勘定系システム」から「シンプルな勘定系システム」へ転換し、開発生産性を高め、稼働後の環境変化に対応した機能追加や新商品開発を迅速化できるなど、将来に向けて持続可能な勘定系システムを実現しているという。
2.バンキングハブシステム
営業店システムやインターネットバンキングといったチャネルサービスと接続可能なアダプタ機能を有し、チャネル追加やインタフェースの統合管理と集約を図り、「シンプルな勘定系システム」の実現に寄与している。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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