米現地時刻2月4日、マイクロソフトは「Microsoft Viva」発表に関するブログを公開した。本記事は、その抄訳である。
同社は、Employee Experience Platformである「Microsoft Viva」を2月4日に発表した。同ソリューションは、コミュニケーションや学習体験などを統合したものである。これにより、人々やチームがどこにいても最善の結果を出せるよう支援することができるという。
新たな種類の従業員体験
最初の段階では、Viva Connections、Viva Insights、Viva Learning、Viva Topicsという4つのモジュールが含まれている。今後、モジュールの追加が行われていく予定だとしている。
Viva Connections
Microsoft Teamsからアクセス可能な、社員間のつながりとコミュニケーションのための入口を提供する。SharePointなどのMicrosoft 365の機能を活用し、キュレーションされた従業員情報を提供するという。
リーダーはタウンホールミーティングで従業員とつながることができ、従業員は社内ニュースやポリシー、福利厚生などの情報にアクセスできる。コンテンツは、社内の職務に合わせてカスタマイズ可能であり、必要なリソースだけを総合的に閲覧できるとしている。
Viva Insights
個人やマネージャー、リーダーなどにパーソナライズされており、プライバシー保護されたインサイトを提供することで、組織のすべての人の成長を支援できる。個人向け機能として従業員が同僚とのつながりを維持しつつ、定期的な休憩や仕事への集中、学習などの時間を確保できるという。
たとえば企業のリーダー向けには、組織の労働パターンと動向を明らかにすることで、複雑な課題と変化への対応を支援する。これには、従業員のウェルビーイング向上の機会やハイブリッドワーク向けのオフィスレイアウトの変更などが含まれるとしている。
これらの組織に関する洞察は他のデータソースと組み合わせることで有効性が増すという。そのため同社は、LinkedIn「Glint」の顧客向けの新しいダッシュボードも発表している。このダッシュボードは従業員がどのように働いているかのデータと、どのように感じているかのデータを提供する。ZoomやSlack、Workday、SAP SuccessFactorsなどのサードパーティツールのデータも活用できる。
Viva Learning
マネージャーは研修コースを従業員に割り当て、履修状態を管理することで学習の組織文化を醸成できる。また、AIが適切なときにコンテンツを推奨してくれるという。LinkedInラーニングやMicrosoft Learnのコンテンツと自社独自のコンテンツだけでなく、Skillsoft、Coursera、Pluralsight、edX といった大手コンテンツプロバイダーの研修コースも集約して提供できるとしている。
さらに同社は、Cornerstone OnDemandやSaba、SAP SuccessFactorsとのパートナーシップも発表している。
Viva Topics
AIでサポートされた組織内Wikipediaのようなものだという。AIが全社的なコンテンツと専門知識を自動的に整理し、「プロジェクト」、「製品」、「プロセス」、「顧客」といったカテゴリーに自動的に分類する。
マイクロソフト クラウドからのコンテンツに加えて、ServiceNowやSalesforceといったサードパーティの情報、そして、Accenture、Avanade、BA Insight、Raytion、ClearPeopleといったパートナーによる統合機能も活用できるとしている。
同社はMicrosoft Vivaにより、個人のウェルビーイングを尊重し、マネージャーのリーダーシップが強化されるなど、組織全体でより適切な意思決定が行なえるようになることを目指しているという。
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