LayerXの研究開発組織「LayerX Labs」は、データの秘匿化と利活用を両立するプライバシー保護システムである「Anonify」(アノニファイ)の論文を新たに公開した。同論文は、「暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS2021)」にて発表している。
同社は、プライバシーやセキュリティの観点から、サービスを運営する主体内部での不正や操作ミス、脆弱性などへの対策が求められるとしている。具体的には、パーソナルデータや業務データなど機密性の高いデータを処理するシステム自体も、そのようなデータに直接アクセスできないようにエンドツーエンドで秘匿化することが重要になるという。
また、データ利活用の観点から、データを秘匿化しつつもそのデータに基づいた計算処理がされ、かつ利用者にとって意図した処理がされていることを検証可能にする性質も求められている。そこで、LayerX Labsでは、データの秘匿化と利活用を両立するプライバシー保護システムであるAnonifyの開発を進めており、研究成果を提出・公開したという。
今後、LayerX Labsが注力するデジタル通貨・決済システム、インターネット投票、スマートシティといった次世代の社会インフラにおけるデータのセキュリティ・プライバシーの課題解決に向け、Anonifyをはじめとした秘匿化技術の開発を推進していくとしている。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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