米現地時間2月24日、Red Hatは、エンタープライズ向けKubernetesプラットフォームの最新バージョンである「Red Hat OpenShift 4.7」を発表した。
最新バージョンは、Kubernetes 1.20をベースとしており、ITチームが従来型アプリケーションをクラウドネイティブなものと統合する際の負担を取り除くのに役立つという。新しい機能や改善内容には、次のようなものが挙げられる。
- 既存のバーチャルマシンをRed Hat OpenShiftにインポートする能力
- ワンクリックでVMを作成するためのテンプレート
- Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetesとの統合。これによりバーチャルを含め、アプリケーションのデプロイに対するポリシーやガバナンスを強化
また、2020 年後半に初めて発表したWindows Containersサポートを充実させているという。Amazon Web Services(AWS)およびAzureにおけるWindows Containerサポートに加え、Installer Provided Infrastructure(IPI)を用いたvSphere上のWindows Containersに対するサポートも、提供予定だとしている。これにより、新しいコードの完全な再構築や作成を必要とせずに、Windows ContainersのRed Hat OpenShiftへの移行を支援するという。
大規模な移行の合理化および簡素化
テクノロジープレビューとして提供予定の「Migration Toolkit for Virtualization」は、バーチャルマシンのRed Hat OpenShift Virtualizationへの大規模な移行を簡素化するものだとしている。これによって、開発者は新しいクラウドネイティブなアプリケーションを開発しながら、より簡単にレガシー仮想マシンにアクセスできるようになるという。
OperatorHubで提供されているOperatorを活用して、OpenShift環境上にデプロイすることが可能だとしている。まずソースと移行先の資格を提示し、次にソースと移行先のインフラストラクチャのマッピングを行う。そして、統制計画を作成し、実行することで実施できるとしている。
より早く、安全でスケーラブルな開発
Red Hat OpenShift 4.7では、OpenShift GitOpsのテクノロジープレビューを行い、組織がGitOps上で実行を開始するためのフレームワークを提供する。OpenShift GitOpsはArgo CDをベースとするもので、OpenShift PipelinesなどのCI/CDツールをGitHubやGitLabといったコードレポジトリと統合することによって、宣言型の継続的デリバリーをOpenShiftに提供。Gitワークフローを通じてオペレーションをアップデートするという。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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