ニッセイ情報テクノロジー(以下、NISSAY IT)と日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は、NISSAY ITがオープン系システム開発環境のリモート化に「VMware Horizon Enterprise on IBM Cloud」を採用したことを発表した。本リモート開発基盤は本年6月の稼働開始を予定し、パートナー企業も含めた開発者1,750名が利用予定だとしている。
NISSAY ITでは、顧客企業システムのリモート開発時のセキュリティー確保を最優先する観点からVDIを前提とし、オンプレミス、複数のパブリッククラウド上のVDI構築を比較評価した。その結果、ベアメタルサーバーの利用により既存オンプレミス環境の設定情報を利用した開発期間の短縮化と、取得済みのVMware Horizonライセンスの適用が可能な「VMware Horizon Enterprise on IBM Cloud」の採用に至ったとしている。
構築時期の異なるサーバー基盤ごとの開発では、Java言語の開発・実行環境やミドルウェアのバージョンも異なるため、これまでは複数の物理端末を使い分ける必要があったという。今回、IBM Cloud上のVDIに開発環境を構築することにより、規制の厳しい顧客にも対応するセキュリティーを適応しながら、リモートから任意のデスクトップを選択可能となり、開発要員数全体の増減や個々の開発対象基盤毎の増減への柔軟な対応が可能になるという。
NISSAY ITでは、今回のリモート開発環境の整備を足掛かりに、今後コンテナ化した金融機関向け勘定系アプリケーション開発や、金融機関の顧客体験向上のためのスマートフォン・アプリ開発のCI/CD実現についての構想を策定するとしている。
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