ドリーム・アーツは、大企業の業務デジタル化に関する実態調査の結果を発表した。本調査は、本年5月、従業員数1,000名以上の大企業に所属する個人を対象に、現場部門(非IT部門)が主体となったデジタル化の取り組みの実施状況を把握する目的で実施したものだという。
60%超が現場部門によるデジタル化を実施するも、課題無しは僅か5%
現場部門(非IT部門)が主体となった業務デジタル化の取り組みを実施しているか尋ねた質問に対して、67%が「実施中で課題がある」と回答。「未実施だが、計画がある」という回答が10%を集めたため、合わせると77%が「実施中」または「実施計画がある」と回答したことになるという。また、従業員数1,000名以上の大企業においても、現場部門主体の業務デジタル化の取り組みが浸透してきていることが伺えるとしている。
一方で、「実施予定はない」と回答したのは13%と少数だが、全社統制がとりづらいなど、大企業ならではの理由により業務デジタル化の推進に抵抗感をもつ企業もいまだ存在していることがわかるという。
多くの企業がツール乱立・データ散在に課題を抱えている
業務デジタル化やデジタル活用にあたっての課題を尋ねた質問に対して多くの回答を集めたのは「ツールの乱立」の49%と、「データの散在」31%だとしている。また、「適切なツールがない」との回答が20%を集めたという。現場部門主体のデジタル化を取り組む企業が増える一方で、全社的なデジタル化プラットフォームの活用ではなく、部門毎などで個別最適化されたシステム導入など、適切なツール選定がなされていないことが想像できるとしている。
特に大企業では、現場部門がデジタル化しやすい使いやすさだけでなく、全社業務や部門横断業務などの高度な業務要件に対応できる柔軟性も求められるため、「適切なツール」としての認識を得るためには高いハードルがあるという。また、21%の回答を集めた「IT部門が多忙」という課題は、大企業が現場主体の業務デジタル化に取り組む1つの要因として考えられるとしている。このほか、大企業ではデジタル化に関する様々な取り組みを行っているはずだが、「デジタル活用の課題はない」との回答は、僅か5%という結果だったという。
同社では、「デジタルの民主化」を提唱しており、業務デジタル化プラットフォーム「SmartDB(スマートデービー)」を活用することで、現場部門による業務デジタル化を推進するとしている。
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