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NEC、医療DXに向けデータ利活用や医療従事者の負担軽減を実現するサービスを提供開始

 NECは、医療DXに向けてクラウドサービスの事業を強化し、11月から新サービスを順次提供開始していくと発表した。

 具体的には、政府のガイドラインに準拠したクラウド環境により、医療機関を支援するサービスと電子カルテシステムを接続可能な「MegaOak Cloud Gateway」を提供するという。

 また、医療機関を支援するサービスの第一弾として、医療機関・患者・家族間のオンラインでのコミュニケーションを実現する「MegaOak Telehealth」、院外からの問診情報入力を可能にする「MegaOak Template for 問診」、そして音声認識を活用し医療機関での事務業務の効率化を実現する「MegaOak Voice Assist」の3種を、「MegaOak Cloud Gateway」を通じて提供するとしている。

 なお、これらのサービスについて、2025年度末までに200施設以上への導入を目指すという。各サービスの特長は以下のとおり。

MegaOak Cloud Gateway

 3省(経済産業省/総務省/厚生労働省)の各ガイドラインに準拠したクラウド環境と、接続における認証などといったセキュリティの提供により、医療機関はセキュアな環境において、NECのクラウドサービスだけでなく他社クラウドサービスの利用も可能になるとしている。

 また、標準的データ連携にも対応しており、医療機関における将来的な医療データ利活用への取り組みにも応用できるという。

MegaOak Telehealth

 ビデオ通話によるオンライン診療機能と、患者、家族、医療機関間のコミュニケーションを組み合わせ、地域中核病院を核とした情報連携を強化。医療機関の電子カルテシステムの外部接続が可能となり、患者本人の同意の上で、地域の医療従事者間との利用にも拡大するとしている。

 また、クリニックから地域中核病院への紹介時には、直接オンラインでの予約が可能となり、患者情報の安全かつスムーズな連携を実現。さらに、専門医の非常勤先病院における患者へのオンライン診療を可能とし、医師の移動時間を削減することもできるという。

 加えて、地域中核病院とリハビリ施設、介護施設など転院先医療機関との転院調整や、退院後のフォローが、オンラインによるコミュニケーションの活用によって実施可能になるとしている。

MegaOak Template for 問診

 問診票記入を、患者自身のスマートフォンや院内で用意したタブレット端末などを使用し、院内外から可能とするもの。設問内容を柔軟に設計でき、患者の回答内容によって次に表示される設問が変わる仕組みのため、無駄なく最小限の項目での入力環境を提供するという。また、病院共通設問については院内で共有されるため、別の診療科において再度入力する手間を省くことが可能だとしている。

MegaOak Voice Assist

 専門用語に対応した音声認識エンジンを搭載することで、看護師の発話内容を高精度でテキストに変換し、効率的な電子カルテシステムへの転記を実現。これにより、看護師は患者に対するケアや治療経過などの情報を、場所を選ばず記録することができ、看護記録業務の負担を軽減できるという。

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