NECは、テレビ東京系列局であるテレビ北海道(以下、TVh)、テレビ大阪(以下、TVO)、テレビせとうち(以下、TSC)、TVQ九州放送(以下、TVQ)の4局から、新たな放送サービスを実現する次世代のIPマスターシステムを受注したことを発表した。
IPマスターシステムは、今後提供が見込まれる4K放送やネット同時配信などの新たな放送サービスを柔軟に実現できるシステムとして、2023年8月から順次稼働を開始する予定だとしている。
本システムは、IntegratedPlayOut(IPO)や汎用IPルーターなどから構成されており、新たにIPネットワーク技術の活用により従来型の映像伝送であるSDI(Serial Digital Interface)の信号処理や同軸ケーブルを置換。これにより、将来的な放送サービスの多様化に対応する柔軟性・拡張性と、広帯域・多重伝送にも耐えうる安定性・信頼性の両立を実現するという。
また、メディア伝送規格「SMPTE ST 2110」、制御・管理規格「AMWA NMOS IS-04,05」、時刻同期規格「SMPTE ST 2059(PTP)」に準拠しており、TXNネットワークの将来的な放送サービスの追加や変更に対して、柔軟かつ安定的な放送システムの構築・運用が可能だとしている。
NECは、TVh・TVO・TSC・TVQの4局へのIPマスターシステム導入をはじめ、テレビ東京系列局が推進する次世代の放送設備におけるクラウドなどのICT活用強化に貢献。JT-NMロードマップに示される国際標準規格に対応し、フルIP化、クラウド化を見据えた次世代放送サービスの実現と普及拡大を推進していくという。